コラム

Vol.10「密度と余白」

密度と余白 この度の外出自粛制限は、多くのことを語りかけてくれました。特に首都圏に暮らす皆さ んは「街における密度」や「住まいの中で密度」に違和感を持たれた方も多いと思います。 都心の空洞化に対し郊外の住宅地(特にスーパーや公園等)の密集化は異様な光景ですね。 私は当初、これまでの都市計画の概念、人口想定のあり方、住まいにおける家族と空間 構成の概念 ...more

Vol.09「すまいの余白」 

住まいの余白   突然の休校から、2人の子ども達の生活はシャットダウン。対応に追われているうちに夫もテレワークになり、我が家もおうち時間が長くなりました。最前線や現場で働く方々には感謝の気持ちでいっぱいですが、自分に出来ることをしながら、暮らしを楽しむようにしています。寝る場所を変えてみたり、ベランダを活用してみたり。それまでになかった暮らしの ...more

Vol.08「住まいの居場所づくり再考」 

住まいの居場所づくり再考  会社や学校、食事や買い物など、これまで外にいる時間が長かったのが、新型コロナウィルスの問題で、急に家族全員が篭ることになり、多くの問題が見えてきました。私は改めて「住まいの居場所づくり」が大事だなと感じています。個室でなく「居場所」です。    子供達には個室でなく、なるべく家族がいるリビングにいてほしいと願う親は多いは ...more

Vol. 07「私たちが望む暮らし」

私たちが望む暮らし 新型コロナウイルスの影響で家族と過ごす時間が増えたかと思います。こういう時だからこそ家族で新しい住まいへの夢などを話すのはいかがでしょうか。 私が住宅の設計をする時、建て主さんにはこれから希望する新しい暮らし方をヒアリングします。そうすると、居間は◯◯畳くらいで、2人の子供に子供室を・・・と返事が還って来ます。イヤイヤ、私は具体 ...more

Vol. 06「少しだけ快適に、うちで過ごそう」 

少しだけ快適に、うちで過ごそう政府による緊急事態宣言から3週間が経過しました。私の家庭は妻と子供2人(14歳と10歳)の4人暮らしです。子供達は2月末から学校が休校となり、終日家で過ごしています。 妻は2週間前よりテレワークでの勤務となり自宅で仕事をしています。ほとんど仕切りの無い、小さい家での生活においてテレワークに役立ったのは普段使っているダイニング ...more

Vol. 05「ポスト・新型コロナウイルス禍の時代の暮らし方」

ポスト・新型コロナウイルス禍の時代の暮らし方 国際化が進み産業は国際分業の時代になりました。当然人の行き来は増え、感染症もあっという間に伝播しました。その一方で物流が止まり工事にも支障が出ています。 古来より住宅はその土地土地の気候風土、社会情勢を反映したものです。使われる材料も身近なもの、日本においては豊富な木材資源などを地域の人達の共同 ...more

Vol.04 「都市の公共空間はリビングルームになる?」

都市の公共空間はリビングルームになる? 東京は緑多い都市です。緑地の大半は大名屋敷跡等です。江戸時代、辻札が立つ橋の袂や寺の境内が人の集まる場で、縁台で寛ぐ風景も道で、広場はありませんでした。 現代でも江戸の都市の形を引継つぐように、東京の一人当たりの公園面積は5.31㎡注1で、ロンドンの26.9㎡、ニューヨークの18.6㎡そしてパリの11.6㎡注2と比較すると ...more

Vol.03 「COVID-19以降の都市環境」 

壁に囲われた生活から自然と共存する生活へ  一日の9割近くの時を過ごす室内、「stay home」によって室内環境の重要さを実感しています。一方、外出した時には様々なストレスを感じます。路地での人とのすれ違い、満員電車、人が大勢いる公園、買い物客が溢れるスーパー、商店街。まちは人が集まることによって魅力が生み出される一方、人口密度の高い、囲われた空間に ...more

Vol. 02「今こそ自然と対話しよう」

今こそ自然と対話しよう 先の見えない不安の毎日でストレスは溜まるばかり。運動で発散することもできず、家庭ではやり慣れない事ばかりでイライラする。そんな時には、ご近所の庭や道路脇、公園の片隅など、身の回りの土に生える草花を観察しながら散歩しましょう。この時期は一週間違えば、すっかり景色が変わっています。同じ風景を見続けることで変化に気づき、今まで気 ...more

Vol.01「住まい方再考」  

住まい方再考 家族の集う共通なスペースは広く美しく、個室には最小単位のもつ美しさがあると思います。また、家族構成が変化していくことによる住まい方への対応が必要となります。 生活空間は様々な情報に溢れています。その中から選択されたやさしさを一層大切にして 暮らし向きを整えていく時代になりました。 住まいは外との関係を考慮することにより、 ...more