コラム

2020.05.01

Vol.03 「COVID-19以降の都市環境」 

壁に囲われた生活から自然と共存する生活へ

 一日の9割近くの時を過ごす室内、「stay home」によって室内環境の重要さを実感しています。一方、外出した時には様々なストレスを感じます。路地での人とのすれ違い、満員電車、人が大勢いる公園、買い物客が溢れるスーパー、商店街。まちは人が集まることによって魅力が生み出される一方、人口密度の高い、囲われた空間に拠る、社会的距離の確保をする難しさがあります。便利さ、楽しさ、経済性だけでなく、生活の心地良さはどのように得られるのでしょう。

 一ヶ月の活動自粛によって、空気は澄み、本来の空の色が蘇ってきています。今までの生活は、自然との共存が不十分だったようです。私たちを守り、一緒に生きていく環境とは自然であり、人間は自然の一部であることを再認識する必要があります。

 コロナ禍をきっかけに、働き方、住む場所、暮らし方を見つめ直す良い機会です。密度を下げることを心がけ、木を一本植えることからまずは始めてみませんか。

記:大塚 雄二


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コロナウイルスで暮らしと住まいは変わる!?
世界中を襲った新型コロナウイルスという大災害の中でのすごし方、そしてその後の暮らしや住まい、環境に対する意識や価値観は変わるのでしょうか。 住宅部会の 建築家達がリレー形式で、それぞれの視点で語ります。

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