コラム

2020.07.01

Vol.37 非常時と平常時の二面に対応した「新しい住生活様式」

「新しい生活様式」など言われていますがこれは本来「新しい」ではなく「緊急事態下」と伝えられるべきものです。人類が求めてきたものはこんな生活ではないはずです。「三密」は高度に発達した文明が得たものです。しかし文明が追求した利便性が大きな不幸をもたらしました。

かならず克復しなくてはならない今回の禍が収まった後、今後再来するかもしれない大災害に備える楽観的ではないが悲観的にならない非常時、平常時二通りの生活が可能な計画」をこれからの住宅設計に取り入れていかなくてはなリません。

家庭と社会の接点である玄関付近には着替えや手洗いや着替えができる部屋を設けるなどの非常時対策と、貴重になるかもしれない人と触れ合う時間を大切にすることの工夫として、積極的に周辺住区に開かれたアプローチも同時に設けるなど非常時、平常時の切り替えに対する明快な意思を持つ「新しい住生活様式」が求められます。

記:米田雅夫


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