相談内容

ハウスメーカー、工務店に頼むとき

  40年ほど前にハウスメーカーで建てた実家で育ちました。結婚後はずっと近くの借家で過ごしていましたが、そろそろ実家の東側の空いている敷地内にハウスメーカーか地元の工務店にお願いして2階建て30坪くらいの離れを建ててそこに住みたいと思っています。モデルハウスを何件か見て回りましたが、決め手はまだ見つかりません。   

ハウスメーカーや工務店はそれぞれ特徴を売りにして営業しているようですが、どのような点に注意して決めればよいでしょうか。

 


 

参考にされているハウスメーカーや工務店のモデルハウスは、現在の社会的な建築動向や自社に来訪し自宅建築を考えている方からのヒアリングやアンケート等を基に一般的なモデルケースとして新築時の要望要素を選択、抽出して建築要素とし、この一般的要素を特化して建てられている住宅が各社のモデルハウスと言う訳です。

この様に住宅展示場にあるモデルハウスは各社の一般的モデルであって、最も大切な特定要素である家族構成や家族事情等の住まい方や敷地、住環境条件等は考慮出来ていないのでハウスメーカーや工務店は、この大切な特定要素に対応するために必ずオプションメニューという独自メニューで特定要素に対応しています。

しかし、住宅の各建築要素は、各々孤立している訳ではなく要素ごとに連続し関連影響し合っているため、特定要素とした独自のオプションメニューを単に追加すれば良い訳ではありません。

一般的な建築要素を基に作られたモデルハウスに特定要素を入れると言う作業には、必ずこの建築計画を最初から見直す必要があると言う事になります。

新築住宅を計画している方にとってモデルハウスは、実際の住宅に入って見学できるという意味ではとても良い参考になりますが、実物を見てしまう事で本来希望しているご自分の住まい方のイメージが消えてしまう事もありますので注意が必要です。

そのモデルハウスが実際ご自分の住宅となる訳ではないのです。

住宅を手に入れるには、住宅の計画・設計を行って設計を基に施工会社を選ぶ設計施工分離した方法として設計事務所に依頼する方法と、ハウスメーカーや工務店の様な計画・設計・施工を一貫して行う設計施工一貫した方法の会社があります。

ハウスメーカーや工務店もモデルハウスを作る前に必ず建築の計画・設計という作業を行っています。

住宅は、必ず計画や設計を基に造られることになりますので、ご自分の労力は必要になりますが住宅を入手する時に失敗しない為には是非とも住まい方のイメージを作り計画・設計からご自分も参加して納得行く住宅を手に入れて下さい。 

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