相談内容

北側道路と線路に面し切土した土地

駅近くの市街地で第一種中高層住居地域、防火地域、容積率300%、建蔽率60%、第三種高度地区、崖地条例の適用がある1500㎡の土地で道路の片側は、線路敷で道路より3mほど低く片側は道路より3mほど高い土地だったものを切土して左右及び南側奥の隣地側に新設擁壁を作り敷地を道路と同じ高さとした敷地に地下1階(地下住戸及び機械式駐車場等)地上10階建てマンションが計画されています。地上階に比べ南側擁壁部にドライエリアを設けた地下階の住戸の販売価格が割安で予算に合うのですがこの様な土地に建つ地階のマンションを購入しても大丈夫でしょうか?

         


 

ご相談の土地は、2~3mの切り土がなされていること、崖地条例の適用区域であることから、開発行為、宅地造成規制法、崖地条例の規定などが適用となりますので、これらの技術基準に基づき適正に手続きがなされていれば、新設擁壁の崩壊の可能性は低いと考えられます。新設擁壁を含めた範囲が土地の所有になると思われますが、土地所有後は擁壁の維持管理、また所有地ではありませんが南側傾斜の土砂災害や北側道路の線路敷に対する崩壊の可能性などについては注意深く観察する必要があると思います。
また、地下1階の住戸を購入検討とのことですが、ドライエリアへの雨水の適切な排出設備が設置されているか、夏場の結露対策は考慮されているか、災害時の経路は確保されているか、南側隣地からの覗きなどのプライバシーの保護について配慮されているかなどは確認しておいた方が良いと思います。また南側隣地が高くなっていますので、冬場の日当たりは期待できないでしょう。
ただし音楽好きな方は防音措置を講じれば、地上階よりは自由に楽しめるかも知れません。 このようなメリット、デメリットを検討して、購入のご判断をされたら如何でしょうか。

一覧へ