狭間の繕い
- 観天望気の湯屋 -

氏名
嵐 陽向
所属
早稲田大学大学院
創造理工研究科 建築学専攻
研究室
古谷・藤井研究室
作品概要

海と陸の狭間にある空間を考える。本計画は、人の生活と予期できない自然の取り合いの中で、線を引いて「距離を取ること」ではなく「関わり続ける」プロセスを提示するための試みである。瀬戸内海沿岸部を調査し観察する中で得た「自然の変化を察知し構築と修復を繰り返す生業」と「岩石海岸の空間性」を元に、”場所の獲得としての構築”モデル5つ、”自然の変異を察知する観天望気の構築”5つの空間モデルを作製した。これらを手がかりに、人のカラダが一番自然に近づき、日常的に訪れる場所である風呂をテーマに計画を行う。自然の狭間のなかで裸になり無意識に感覚を研ぎ澄ます。何度も訪れ体験することで破損部分や見える景色の変化を感じ取ことができる、そんな空間を目指した。また作られた構造は、何年か先、海面上昇と共に自然に還っていくことも想定している。現代に生きる私たちが自然が取り合う場所に関わり続けるプロセスを考えることで、100年先の大地や海との関係性を問う。

作品イメージ

作品ファイル

Profile

  • 略歴・受賞歴
    2019年
    早稲田大学卒業後、同大学院入学。2021年9月に卒業し現在同大学院博士課程在籍
    2018年
    早稲田大学卒業設計銅賞
    2021年
    早稲田大学修士設計にて早稲田建築設計賞受賞

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