水辺のなりわい体験工房 射水市放生津内川における仕事と暮らしの新たな関係

氏名
池田 陸人
所属
日本工業大学大学院
工学研究科 建築デザイン学専攻
研究室
小川研究室
作品概要

近年、新型コロナウィルス感染症の影響等により、場所を選ばず仕事を行えるリモートワークが普及しつつある。人口が少なく自然に恵まれた環境で仕事をしながら暮らすことを求め、地方移住を検討する人が増加傾向にあるが、実際に地方移住に至ることは少ない。仕事の選択肢が少なく、それらを学ぶ機会も乏しいことや、近隣との付き合いへの不安等の問題が、関心をもちつつも地方移住に踏み出せない要因であると思われる。

射水市放生津内川は、「日本のベニス」ともいわれ、川の流れが穏やかな落着きのある水辺が広がる街である。川の両岸には小型漁船と長屋形式の住宅が連なり、漁師の作業風景が垣間見られる。また、水辺空間に惹かれた居住者が内川沿いに新たに店舗を設けるなど、生活となりわいが滲み出す豊かな水辺空間が形成されつつある。

これらの背景をもとに本計画では、人々の生活の一部として地域を支えてきた放生津内川と、そこでのなりわいの関係を再考することを通して、様々な職種を体験し、自分らしい仕事と暮らしを模索できる、水辺のなりわい体験工房を複数提案する。短・中・長期の様々なスパンで、地域にある既存の店舗や移住者が営む店舗・オフィス等を体験できるようにすることで、段階を踏みながら自分に向いた仕事を探すと共に、居住者と交流を重ねつつ地域に根差した暮らしを営む。水辺のなりわい体験工房を経て、自分に向いた仕事と暮らしを新たに展開する。

作品イメージ

作品ファイル

Profile

  • 略歴
    1997年
    富山県生まれ
    2020年
    日本工業大学 建築学科 卒業
    2022年
    日本工業大学大学院 建築デザイン学専攻 修了

一覧へ戻る