【疑似的地形】に基づく建築内外の境界の再考

氏名
谷中 駿太
所属
東京理科大学大学院
工学研究科 建築学専攻
研究室
郷田研究室
作品概要

自然の地形と人工的な地形が入り混じる原宿・表参道の周辺地域において、そこに建つ建築の床面を、視覚的に地形の一部・延長のように見える【疑似的地形】と定義する。
本研究では、これら3つの地形によって偶発的に形成された道と建築との境界部が、都市での独自の空間体験に影響を与えていると考え、建築へと転用する方法としてその境界パタンに着目する。それらが都市での空間体験に与える影響を記述し、境界部の独自の寸法体系を同時に収集し設計手法とすることで、建築全体において新しい内外の関係性を有する建築を提案することを目的とする。

獲得した26の境界パタンは、「開く」「開きながら閉じる」「閉じながら開く」「空間の拡張誘導」の4種類の空間同士の関係性を生み出し、床面や壁・擁壁など様々な要因が【疑似的地形】と組み合わさることで形成される。
建築の周囲に街路の延長としての道・共有路を巻き付けることで、建築の地上階だけでなく上層階においても、明確な内外の境界部と疑似的地形を生み出し、その境界部に、現地調査によって得られた26の境界パタンを再構築し挿入する。それによって、均質化しつつある建築内の空間同士に、視覚的な連続感・乖離、体験する空間の拡張・誘導・制御など多様な関係性を生み出ことで、新たな内外の関係性とそれによる豊かな空間体験を有する建築を提案する。

作品イメージ

作品ファイル

Profile

  • 略歴
    1998年
    神奈川県生まれ
    2020年
    東京理科大学 建築学科 卒業

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