Gallery作品詳細

清澄解放区

氏名
菅原 楓
所属
筑波大学大学院
人間総合科学研究科 芸術専攻
研究室
花里研究室
作品概要

旧東京市営店舗向け住宅は昭和3年に震災復興を目的に建てられた1階部分を店舗、2階部分を住居とするコンクリート造の長屋住宅であり、清澄長屋と呼ばれ親しまれてきた。住民による改築が多く行われているものの、現在でも積極的に活用されている貴重な建築物である。しかし、かつての長屋の裏路地や屋上の動線は増築によって失われ、隣接する清澄庭園と長屋の関係性が薄れている。提案では、清澄庭園及び清澄公園を対象として、清澄長屋の増改築手法から抽出したパターンを敷地の周囲に展開させる。周辺環境に合わせ、オフィス付き長屋、アトリエ付き長屋、保育園付き長屋、銭湯付き長屋、運動場付き長屋の5棟を設計した。それぞれの建築において住民と公園利用者の豊かな活動が行われるようプログラムを設定した。店舗が広がるエリアには集客できるアトリエやオフィス付きの長屋、住宅や学校のあるエリアには生活の基盤となる保育園や銭湯付きの長屋、グラウンドが広がるエリアには運動場付きの長屋とした。歩行者は各棟を通り抜け、市街地と公園を行き来できるように低層部にピロティや外部空間が設けられている。住民が繰り返してきた増改築の手法を敷地全体に展開させることによって、歴史ある庭園を再整備すると共に、かつての多様な公園と建物のあり方を示した。

作品イメージ

作品ファイル

プロフィール

  • 略歴

    東京都豊島区生まれ板橋区育ち

    筑波大学 芸術専門学群 デザイン専攻 卒業

    筑波大学大学院 人間総合科学研究科 芸術専攻 修了

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