Gallery作品詳細

PLASTIC CITY

氏名
藤沼 凱士
所属
東京理科大学大学院
工学研究科 建築学専攻
研究室
宇野求研究室
作品概要

 東京都文京区・千代田区に位置する、ニコライ堂、湯島聖堂、神田明神、湯島天神は湯島台の端部に位置する。湯島台の枢要な土地を占めるこれらの宗教施設が焦点となり景観が構成され、周囲の都市環境を制御してきた。しかしながら、1923 年の関東大震災、第二次世界大戦後の高度経済成長期を経て、計画道路の挿入や都市の高層化・高密度化により、宗教施設群は都市の中で孤立的でありもはや周囲の都市環境を制御することは不可能である。

 都市の空間的変貌過程を特徴付ける際立った要素は、ニコライ堂・湯島聖堂のような単一の建築ではなく、複数のものが互いに関係を結び、集合体として都市環境を制御するのではないだろうか。集合体による制御の仕組みを湯島台に適用し、その制御下における建築と都市環境を設計する。

 湯島台にユニークなランドスケープを生み出す。高層化・高密度化したビル群の屋上面を新たな地盤面と捉え、地盤上で展開される多様な活動は現代の湯島台独自の景観となる。新たな地盤面である屋上面の空隙に集合体の要素を配置し、それらの要素から三角錐の集合体ネットワークを作り出す。集合体としての形態であるこのネットワークが設計対象範囲における建築の幾何学と活動を規定する。このネットワーク下において、ヨネックス本社が位置する設計対象敷地に11層の複合商業施設を計画する。施設と周囲の集合体要素とが新たな地盤面における湯島台独自のランドスケープを生み出す。

作品イメージ

作品ファイル

プロフィール

  • 略歴
    1995年
    千葉県生まれ
    2017年
    東京理科大学 工学部 建築学科 卒業
    2019年
    東京理科大学大学院 工学研究科 建築学専攻 修了