作品詳細

アプリスケープ - 渋谷再開発計画’12 - 

氏名
加藤 真友
所属
昭和女子大学大学院
生活機構研究科 環境デザイン研究専攻
研究室
田村研究室

作品概要

現在、渋谷駅周辺地区再開発事業という計画が進行している。これにより、今の渋谷駅を構成している建築群のほとんどは取り壊されてしまうこととなる。
 駅はまちの顔であり、導入である。現在の駅舎は、渋谷のまちの勢いやにぎやかさを、偶然にも上手く表象しているように思える。逆に、超高層ビルという言葉から想像する整然とした空間に、どこか渋谷のまちへの入り口としては違和感を感じている。
 そして都市間競争が激化する現在、まちに求められているのは「モノ」ではなく「コト」になっている。そうして、渋谷のまちと駅の両方に、転換期が訪れようとしている。
 そこで、現在の渋谷駅を継承するというテーマと、「コト」との出会いの場を創り出すというテーマのふたつを融合させる空間として、アーバンコアとシブヤヴォイド、そしてそのふたつをつなぐ軸線の3つの空間を持つアプリケーション時代の建築を提案する。
 ふたつのテーマが融合した3つの空間によって、駅は訪れた人が「コト」に出会うための装置として、さらにはまちの新陳代謝の隠れたルールとして機能する。アプリ建築としての新たな渋谷駅ができることで、周りを巻き込んでどんどんと影響が広がって新陳代謝を促し、そのなかで体験するさまざまな出来事の体験の集積が「渋谷」のまちを形作っていく。

 つまりそれは新しい渋谷駅の竣工が、終わりではなく始まりである、ということだ。
プロフィール
加藤 真友
埼玉県生まれ
2011年 昭和女子大学生活科学部生活環境学科卒業
2013年 昭和女子大学大学院生活機構研究科環境デザイン研究専攻卒業

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