作品詳細

うねうねの群れ

氏名
加藤 隼輝
所属
神奈川大学大学院 工学研究科 建築学専攻
研究室
曽我部研究室

作品概要

街に対する大規模集合住宅の与える影響は大きい。現状では 、その影響は限りなくマイナスであり、今後も増え続ける大規模集合住宅に歯止めがかかることはなさそうである。大規模集合住宅の特徴は巨大な敷地に対して、巨大な壁面を持ち、空への視界を遮る要素となる。さらには、内部の住人のプライバシーの確保に専念するが為に、街に対しては閉鎖的なつくりになっている。また、街に開いた店舗や公益施設を併設しているものもあるが、その場合でも居住エリアは強固なセキュリティで囲われ、街からは独立した環境である。
以上の点を踏まえ、大規模集合住宅は街における価値、役割を与える必要があると考えた。
そこで、大規模集合住宅に公共施設を複合させることで、街の拠点としての機能を担わせる。集合住宅と公共施設の複合の方法として、従来のような棟や階層で分断するのでなく、一体的に複合することが重要であると考える。 そこで、うねるチューブ空間を用い、それらが互いに絡み合いながら積層する形態を本計画に用い、大規模集合住宅を街に接続させる。
積層されたうねるチューブ同士には隙間があるため、巨大な壁面の印象を無くし、視線の抜けを確保する。また、周辺の道と連続するようにうねるチューブを配置し、自然に人々を建物内に招き入れる。そして、様々な公共施設の機能がうねるチューブ内に配置され、異なるアクティビティが連鎖する。各住戸は公共施設に接続し、住居の領域を拡張するかたちで公共施設を利用する。

プロフィール
加藤 隼輝
 

作品一覧にもどる

PAGE TOP