今治水産博物今治水産博物館の設計 −育てる漁業の拠点施設としての提案−

氏 名 渡邉昌也
所 属 日本大学大学院 理工学研究科 海洋建築工学専攻
研究室 坪山幸王 研究室
   
作品内容

 魚介類や藻類といった海洋資源は、日常の食卓で多く目にすることができる。「水産博物館」とは、そのような海洋資源の生態や生産過程などの展示を行う博物館であり、全国各地に点在している。しかし、その中でも、養殖をテーマとした博物館は少なく、養殖業が盛んな我が国において海洋資源を「食」として捉える場合、このテーマを抜きに水産業を総合的に伝達することは難しいと思われる。
 また、狂牛病問題などに始まる「食」に対するあり方が見直されている今、海洋資源の生産環境を伝える水産博物館が果たす役割は大きいと考えられる。本計画では博物館に必要とされている基本的な機能に加え、観覧者と漁業・養殖業者が密接な交流が図れるよう連携支援施設を設置し体験学習などを通じて自己解決型の博物館では得られない学習環境を整備することを目的としている。さらに、計画地である愛媛県今治市今治港はしまなみ街道の開通により港の利用者が減少しており、周辺の商店街などを含めた今治港後背地の活気が薄れている現状がある。
 このようなことから、地元生産者の協力や住民の参加を促すことで生産環境ネットワークや地域コミュニティを構築し、養殖業に関する最新の情報を発信するなど育てる漁業の拠点施設としての役割を担う。
 
 
(PDFファイル・1MB)
プロフィール
渡邉昌也
1978年 神奈川県川崎市生まれ
2001年 日本大学理工学部海洋建築工学科卒業
2003年 日本大学大学院理工学研究科海洋建築工学修了








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