1.はじめに
 LED照明は、小電力・コンパクトで長寿命なあかりとして注目を集め、次世代の照明として期待されています。開発の歴史としては、1960年代に赤色が実用化されて以降、表示用途を中心に橙色や黄緑色など、波長の長い光のLEDは早い段階から実用化されてきました。その後1993年に、今日のLEDの発展の契機となる青色LEDが開発され、1995年に同様の技術による緑色LEDの開発によりRGBが揃いフルカラー表示用として急速に普及しました。そして1996年、それらの技術をベースとした白色LEDが開発され、年々性能の向上が図られたことによりLEDは各方面から大きく注目を集めるようになってきました。
 今日、LEDは、携帯電話や液晶バックライト、屋外の大型ディスプレイや交通信号機、クリスマスイルミネーションなど至る所で、既に我々の身近なものとして使用されています。特に近年の白色LEDの性能向上に伴い、次世代照明器具として普及に向けた研究開発が各方面で行われています。