4.工法の概要

図4.1 エバーガード工法

 本工法は、二成分形アクリルシリコン樹脂プライマー(EGプライマーT)を介して、透明度の高い繊維混入アクリル樹脂エマルション(エバーガートF)で構成される樹脂被膜で一体化された外装タイル張り仕上層を、ステンレス鋼製特殊アンカーピン(ダブルロックアンカー)により躯体に固定する工法である。トップコートに二成分形アクリルシリコン樹脂トップコート(EGトップ)を使用することで耐候性、耐汚染性に優れた樹脂被膜を形成できる。また、今後必要となるエバーガード工法の経年劣化に伴う補修においても、本工法はFRPのような研磨処理時の粉塵も排出されない為、既存工法と比較して部分補修が可能となる。これにより、LCC(ライフサイクルコスト)の低減が期待できる。

表4.2 EGプライマーTの性状・物性(代表値)
試験項目 試験結果 試験方法
    成 分 アクリルシリコン樹脂
    外 観 主 剤 透明液体
硬化剤 透明液体
    粘 度[秒] 主 剤 15 JIS K 5400 4.5
硬化剤 11 JIS K 5400 4.5
    比 重[23℃] 主 剤 0.92 JIS K 5400-2-4
硬化剤 1.03 JIS K 5400-2-4


表4.3 エバーガードFの性状・物性(代表値)
試験項目 試験結果 試験方法
    成 分 アクリル樹脂
    外 観 白パテ状
    揺変性[23℃] 5.0
引張強度[N/平方mm] 6.5 JIS A 6021
    引裂強度[N/mm] 41 JIS A 6021
    伸び率[%] 64 JIS A 6021


表4.4 EGトップの性状・物性(代表値)
試験項目 試験結果 試験方法
    成 分 アクリルシリコン樹脂
    外 観 主 剤 透明液体
硬化剤 透明液体
    粘 度[秒] 主 剤 14 JIS K 5400 4.5
硬化剤 10 JIS K 5400 4.5
    比 重[23℃] 主 剤 0.88 JIS K 5400-2-4
硬化剤 0.85 JIS K 5400-2-4