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委員会からのお知らせ

 (役員会)2018(平成30)年度事業報告

■支部長挨拶 2018年度「1年の活動を振り返って」 

JIA関東甲信越支部 支部長 藤沼 傑

2016年6月の総会にて支部長を拝命いたしまして、3年を終えました。この3年間、多くの会員の皆様からのご指導をいただき、感謝を申し上げます。

各委員会や地域会、部会等においてJIA会員の活動が活発に維持されており、高齢等による退会者数が多い中、若手を含めた2018年度新規入会者は、正会員31名、準会員9名、協力会員法人8社、個人1名であり、決して少ない数ではありません。この1年間も、この数値を少しでも増やすため、若手育成を最重要課題として活動してきました。

前半は、9月に同時開催されたアルカジア東京大会とJIA建築家大会2018東京の準備に多くの時間を費やしました。お陰様で、全国大会は大会登録793人、協賛88社と多くの協力をいただき、成功したと言えます。また、収支的にもバランスが取れた結果となりました。この大会では若手育成を主眼に、品川区大井町駅前パブリックスペース設計コンペ開催を支援し、大会の時に公開審査により設計者を選定しました。参加登録は建築士事務所を開設していれば誰でも参加できることとしました。つまり実績がない若手にも公共工事の実務経験の

チャンスを与えたことになります。その結果、参加登録377者、応募案は227点提出がありました。その中から1次審査で5案を選択し、公開審査で金子貫介氏(あかるい建築計画)と斎藤信吾氏(同)、根本友樹氏(無所属)が当選しました。その後、設計レビューを業務として品川区よりJIAが受託し、合計3回実施しました。JIAがこのような発注者支援を業務として委託を受け、適正な設計者の選定および設計レビューができるという実績ができま

した。今後は少なくとも年1回は、実績を問わないコンペを開催していきたいと考えています。

情報が随時更新されるSNSの時代に対応するため支部ホームページを昨年の1月に改訂し、スマホでも見やすくわかりやすいものにしました。各種活動予定を告知するだけではなく、活動結果も報告できるWebにしています。活動したら報告するということを会員の皆様がして

くださると「見える化」が促進され、より多くの人がJIA活動に興味を持っていただけます。

実際、社会のJIAへの関心は依然として高く、長野地域会学生卒業設計コンクールでは過去最大の57作品が集まるなど、各地域会の学生コンクールでは合計すると300人近くの学生が参加しています。さらには、「こども空間ワークショップ」は、2018年度、各地域会合計30回も開催され、合計1,800人以上の子どもがJIA建築家と活動しました。定例の個々の各種セミナーや講演会は、一般参加人数を合計すると数百人規模となると思われます。

このような活動を維持発展させるため、2018年度は地域サミットと委員長会議を3回合同開催し、課題の共有と対策の協議を重ねてきました。また、東京三会建築会議では、年始に東京都財務局との懇親会を開催し、主に新しい告示98号の運用について意見交換をしました。

私個人としては、アルカジアの建築家職能委員会ACPPの委員として、2018年度は合計4回の会議に参加し、各国の建築家状況の情報収集を務めました。

この1年間の皆様の活動、ありがとうございました。〈ウィスト建築設計〉

 

■役員会・常任幹事会(幹事長:榎本雅夫)

役員会を年6回、常任幹事会を年10回開催した。新年度活動方針に基づく具体的な施策として、新HP活用を主とした活動の見える化、委員会・地域会の再編、予算執行状況の確認及び次年度予算計画、次世代交流の促進、地域活動費の有効活用、支部事務局員の給与・残業規定、支部役員規定の見直し、その他様々な協議を行った。

7月と11月には、これまで単独で開催してきた委員長会議と地域サミットを合同会議として開催し、組織の枠組に捉われない課題の共有と意見交換、会議の効率化を図った。

9月には、実行委員会の綿密な計画の下、「JIA建築家大会2018東京」がARCASIA東京大会と連携的に開催された。日頃からの創造活動に加え、国際、近未来等の視点から改めて建築家の役割を考える好機となったと思う。大会期間中に公開審査が行われた「大井町駅前パブリックスペース設計コンペ」は、JIAが支援する公共施設コンペとして深い意義を感じる。今後もJIAの創造活動が実績として積み重なってゆくことを願う。

■地域サミット(担当副支部長:慶野正司)

例年支部内23地域会代表が一堂に会して意見交換を行う場として行ってきましたが今年はより支部内連携を深めようと委員長の皆様にも出席していただき試みとして年3回の合同サミットを開催しました。

合同サミットでは主に以下のような現在支部が抱える課題をテーマとし活発な意見交換を行いました。

・支部中長期組織再編(地域会、委員会)について

・委員会活動、地域会活動の連携について

・役員会、地域サミットのあり方について

・発注者支援について

・全国大会、アルカジア大会の報告について

・その他本部、支部報告など

第1回目は意見交換の他、本部で進めている「近未来研究特別委員会」の中間報告もいただき、社会における今後のJIAまた建築家の職能や課題について認識を深める機会となりました。更にここ数回のサミットでは組織論や財政面などの協議に締める割合が多くサミットのあり方を見直す必要もあり第3回では支部の横断的連携を深める目的で以前行っていた委員会・地域会の活動報告を重要視し再開しましたが、皆さんが一堂に会する意味を高めるべく改善点も多々あります。

最後に会員減少や高齢化などに伴うJIAの組織的課題は山積しています。活動範囲は様々ですが地域会、委員会の地道な活動を大切にしながら健全な組織運営に向けて短期、中長期の課題を整理し具体的な試案をもとにした前向きな議論が求められる事を加え報告といたします。

一年間、ご協力いただきました皆様に感謝いたします。