緊急シンポジウム「旧井上房一郎邸」が危ない! A.レーモンドと「旧井上房一郎邸」

〜 「保存」の活路をどう見出すか 〜
■入場無料
■会場 高崎市中央公民館・視聴覚室( 定員100 名)
電話)027- 322- 5071
■日時 2002 年2 月27 日( 水) 6: 30pm 〜 9: 00pm
■主催 日本建築家協会(JIA)関東甲信越支部 群馬クラブ
■共催 同支部 保存問題委員会

■挨拶

 A. レーモンドと「旧井上房一郎邸」 「 旧井上房一郎邸」は、本県ゆかりの巨匠建築家・A. レーモンドの設計により1953年に建設され、現在「群馬音楽センター」 と共に高崎市の景観重要建築物に指定されています。しかし、不運にも来る3月4 日に公売にかけられることになりました。 すでに高崎市民はもとより、国民にとっても貴重な文化遺産として認識されているこの建築が、公売によって心ない民間の手に渡りますと〈取り壊し〉や〈改造〉の危機に瀕します。この建築は私たちの身近な文化遺産として保存されるべき優れた建築です。かかる危機から何としても救済し、後世に継承していかねばならない文化遺産であることを再確認し、このシンポジウムを通して護るべき保存の手立てを模索します。

日本建築家協会( JIA) 群馬クラブ代表 羽鳥

図)旧井上邸
図)旧井上邸
図)旧井上邸
図)旧井上邸
図)旧井上邸
【旧 井上邸】

画 家・石澤久夫氏からは井上氏とレーモンド氏との深い親交の舞台であった 両氏の住まいの話を、建築史家・藤谷陽悦氏にはレーモンドとその作品の近代 建築史的な位置づけを、麻布事務所時代の弟子である土屋重文氏からは師とし てのレーモンドを、近代建築写真家として知られる宮本和義氏からは撮り下ろ したばかりの井上邸をスライドで紹介していただきます。 公 売に至った現実の中で井上邸保存の活路をどう見出すか、井上邸の魅力を 語る各界第一人者の「眼」を通して検証します。

■シンポジウム
■挨拶 羽鳥 悟 ( JIA 群馬クラブ代表)
■司会 松本 金弥(JIA 保存問題委員会WG委員/JIA 群馬クラブ)
■コーディネーター 篠田 義男(JIA 保存問題委員会委員長)
■パネラー 石澤 久夫(画家)
宮本 和義(建築写真家)
土屋 重文(レーモンド設計事務所/設計部長)
藤谷 陽悦(建築史家/日本大学助教授)

■パネラー紹介
 石澤 久夫 (いしざわ ひさお)
1932年生まれ。16歳より井上房一郎氏と親交を深める。彼の紹介で20代よりレーモンド作品の中に数多くの壁画、ステンドグラスを制作。彼が帰国するまでの長期にわたり両氏の住まいを行き来し、隅々まで知り尽くした唯一の人。

 宮本 和義 (みやもと かずよし)
1941年生まれ。建築写真家、著書に「旅泊の空間」(商店建築社)、「近代建築再見(上・下)」(建築知識)、「近代和風を探る」(エクスナレジ)、「東京を歩こう」(建築知識)、「建築春愁」(住宅建築)、他多数。

 土屋 重文 (つちや しげふみ)
1947年生まれ。1970年よりレーモンドが帰国するまでの3年間師事する。南山大学、クリスチャンアカデミー音楽堂などの設計に関わる。
現在レーモンド設計事務所設計部長

 藤谷 陽悦 (ふじや ようえつ)
1953年生まれ。建築史家、日本大学生産工学部助教授 工学博士。
著書に「近代和風建築」(共著、鹿島出版会)、「図説 近代日本住宅史」(同)など