言葉とイメージをブリコラージュした空き家のデザイン設計
-「街の固有性とコミュニティの維持」と「場所性の創出」-- 氏名
- 山岸匠太郎
- 所属
- 武蔵野大学大学院
工学研究科 建築デザイン専攻 - 研究室
- 伊藤泰彦研究室
- 作品概要
-
本提案は、北原住宅が持っている特有な「言葉」の抽出と「イメージ」の細分化をしながら、それを再び合成(ブリコラージュ)することで不可逆的なデザインを作り出す。そして、街の固有性とコミュニティを再定義し、維持すると同時に街の可能性を見出すことを目的とした。
新居者の要求をみたしつつ現住者の存在をないがしろにしないような双方を尊重する設計提案として、私自身がブリコルールとして北原住宅の場所性を住宅に落とし込んでいく。空き家の形や間取り、周辺環境はそれぞれ異なっているため、それらの場の特徴と、それに加えて住まい手の要求を考慮しながら「5つの言葉」と「街のイメージ」をブリコラージュする。「二軒並びの家」では二軒が並んで空き家だったため、その特徴を活かして一方がカフェ、もう一方が図書スペースとなるような兼用住宅として設計した。隙間という空間を介して住人と外部の人が共有できる空間を設計した。「バイク好きの家」は平屋だったため、延床の半分未満を土間とし、バイクの修理などができる空間とした。「植物好きの家」は南側の1、2階の床と壁、屋根の一部を取り除き、屋根に関しては葺きなおした。そこを中庭空間とし、植物を育てられる空間とした。「4人家族の家」は子どもたち二人が、子ども部屋から出てすぐ遊ぶことができる空間を設けるために、2階床と壁、屋根の一部を減築し下屋とし、その上に仮設的な足場を組み空間を設計した。
Profile

略歴
1999年 東京都あきる野市生まれ
2023年 武蔵野大学工学部建築デザイン学科 卒業
2025年 武蔵野大学大学院工学研究科建築デザイン専攻 修了