境界面の再構築
―戸建て住宅地を対象とした提案―- 氏名
- 長瀬笑佳
- 所属
- 東京理科大学大学院
理工学研究科 - 研究室
- 伊藤 暁 研究室
- 作品概要
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現代の住宅はプライバシーが守られるに連れて、高断熱・高気密な住宅が重要視される。それらによって、閉鎖的・排他的な住宅地を本設計では、「路地」と「活動の含まれた窓」という2つの操作を住宅地に挿入することで、そのような住宅地を緩和する研究及び設計の提案である。
我が国では、核家族に収まらない多様な世帯が増えている。また社会的弱者(高齢者・生活困窮者など)も増加している。その様な者は、単独で生活を支えることは困難なため施設や支援で守られていくが、それだけではなく、街全体で見守るようにもできないかと考えた。外から中の暮らしが見えがくれする住宅を目指せば、街全体でその様な方々を見守ることが可能ではないかと思いこの設計を提案した。
「路地」は、「見えがくれする都市」の“まちの表層”から、郊外住宅地型の本敷地を裏長屋型へ変化を与える要素として住宅地に配置する。「活動の含まれた窓」は、窓のふるまい学から、工業製品化によって大量に作られた活動の含まれない窓に様々な活動の含まれた窓(いすと窓、見世庭とまどなど)の要素を既存の部屋の間取りを考慮しながら配置を行う。そうして、「路地」は家の中の暮らしを見る場所として、「活動の含まれた窓」は家の中の暮らしを伝える媒体になる。
Profile

略歴
2000年 栃木県壬生町生まれ
2023年 東洋大学理工学部建築学科 卒業
2025年 東洋大学大学院 理工学研究科 建築学専攻 伊藤暁研究室 修了