KASUMIGAURA LIVING GATE

~地域を味わう緑のサイクリングハブ構想~
氏名
𠮷田実紀
所属
筑波大学大学院
人間総合科学研究群 デザイン学学位プログラム
研究室
加藤研研究室
作品概要

茨城県かすみがうら市旧「霞ヶ浦町」地域は、豊かな自然や食資源、歴史的な古民家が残る一方で、少子高齢化と過疎化が進んでいる。この地域の活性化を目指し、3年間にわたり古民家改修に携わる中で、地域資源を活かした新たな交流の場の必要性を強く実感した。
本提案では、改修した古民家をサイクルツーリズムの拠点とし、都市と農村をつなぐ新たな交流拠点群「KASUMIGAURALIVINGGATE」を構築する。地域を「一つの家」と見立て、各拠点を自転車で巡ることで、訪れた人々がまるで自宅の庭を散策するように地域を体験できる仕組みを提案する。サイクリストは、地域の地形を感じながら古民家を巡り、食や収穫体験を通じて地域の魅力を深く味わう。さらに、宿泊客や移住希望者は、地域住民との交流を通じて、中長期的に自然の中での暮らしを体験できる。
この構想の背景には、2022年3月に始動した「かすみがうら古民家リノベスクール」の実績がある。古民家を「生きた教材」とし、地域の大工や専門家の指導のもと、多様なメンバーが主体的に改修に関わることで、地域への愛着を育みながら実践的な学びを得る場となった。2024年3月には、民間のホテル事業者も参入し、さらなる地域資源の活用が進められている。
改修拠点が点在することで、地域全体が一つの魅力的な体験の場となり、訪れる人々と地域住民の間に新たなつながりを生み出す持続可能な地域再生モデルとなることを期待している。

作品イメージ

Profile

略歴

2000年 東京都足立区生まれ

2023年 筑波大学 芸術専門学群 卒業

2025年 筑波大学大学院 デザイン学学位プログラム 修了

活動歴

2023年から3年間にわたってかすみがうら市の古民家改修に関わる。

・INTERDEPENDENCE by politecnico milano in Milano Design Week 2024出展

・日本デザイン学学会 2024年度秋季企画大会 優秀発表賞

・いばらきデザインセレクション2024 選定