第21回 JIA関東甲信越支部 大学院修士設計展 2023

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氏名
三原陽莉
所属
武蔵野美術大学大学院
造形研究科 デザイン専攻
研究室
高橋スタジオ
作品概要

私はこの2年間、「家とは何か?」という問いを立て、「空間から作られる建築」とは異なる「モノから作られる建築」が持つ可能性について研究してきた。これまでの研究から得られた設計手法は、本来、建築に従属している「モノ」を、それ自体が独立性を持って自立するように強調し、それらを集めて組み合わせることで、「モノ」同士のズレ合いや、干渉が生まれ、そこに新たな居場所を作り出していくというもの。
そこで、本来建築に従属している14の「モノ」を、それ自体が独立性を持って自立するよう「拡大、変形、複製」という手法により強調する。例えば、えんとつは、「拡大」と「変形」の操作により、屋根のようになり、街を照らす目印となる。テーブルは「拡大」「変形」「複製」によりテラスやリビングとして使われるようになる。
これらを集めて組み上げた集合住宅は、既成の標準から逸脱し、そこに新たな居場所や生活行為を生み出していく。
ここでは、当たり前に存在するプライベートパブリックの明確な境界がほとんどなく、パブリックな空間の延長に自分の生活空間が存在するような暮らし方となっている。モノ自体が持つ魅力やストーリーに人が住み着いていく、モノから作られる建築には、その可能性があることを期待している。

作品イメージ

Profile

略歴

1999年 愛知県生まれ

2021年 金城学院大学 生活環境学部 環境デザイン学科 卒業

2023年 武蔵野美術大学大学院 造形研究科 デザイン専攻 建築コース 修了