第21回 JIA関東甲信越支部 大学院修士設計展 2023

「復興後におけるコミュニティに関する研究と実践及び設計提案」

- 宮城県石巻市荻浜を事例に -
氏名
伊奈恭平
所属
武蔵野大学大学院
工学研究科 建築デザイン専攻
研究室
伊藤泰彦研究室
作品概要

牡鹿半島で活動をはじめて5年の月日が経とうとしている。漁に同行したり、山の中で鹿柵をたてたりと多くの半島民と関わり、様々な体験と経験を通して現地にのめり込んでいった。長期的に地域へ入り込んだことで、対話の蓄積から半島の歴史・文化だけでなく、個々の住民にフォーカスした出来事までも紡ぎ出していく段階へと踏み込むことができた。
東日本大震災の被災地でもある半島では、道路の整備や防潮堤の建設などハード面は整ってきた一方で、人口減少や少子高齢化をはじめ、コミュニティの低下や地域経済の衰退、第一産業である漁業の担い手不足は加速の一途を辿るばかりである。このような背景を踏まえて、人口減少や少子高齢化に立ち向かうべく、ヒトを呼び込み、現地のヒトと交流し、関係人口を増やすことを目標として計画を行う。宮城県石巻市荻浜を舞台に、釣り人・旅人などの来訪者と漁師・地域住民の活動と交流の場の提案である。廃墟となった工場鉄骨建屋、裏の住宅跡地を活用し、山林再生を目的に周辺の樹木で増改築可能な小口径短材の木造建築を構想している。

作品イメージ

Profile

略歴

1999年 神奈川県厚木市生まれ

2021年 武蔵野大学 工学部 建築デザイン学科 卒業

2023年 同大学院 工学研究科 建築デザイン専攻 修了