「都市農地の30%は使われていない。」千葉県松戸市を拠点とする援農ボランティア〈野良の会〉への参加、農家への聞き取り調査から都市農地の現状を知った。耕すだけで栽培を行わない農地は、小規模で宅地に囲まれ、周辺住民からの理解を得られずにいる。

管理動線・隣地とのバッファーである農地の境界部にボードウォークを設計する。農地と宅地、異なる二つの要素が隣り合うことで生まれる問題を遮蔽することで解決し、生産効率の最大化を図る。一方で、ボランティアに参加するだけでなく、座る/観察する/食べるといった農地との新たな関わりかたを創出し、住民と農地の接点となる。

都市のなかで孤立している環境を逆手に取り、地域と農家が共同で生産する新たな都市農業の形を提案する。