Gallery作品詳細

町工場の技術を継承したアート作品を作る公共施設の設計と研究
- 墨田区の町工場に着目して -

氏名
伊藤 匡平
所属
千葉大学大学院
融合理工学府創成工学科 建築学コース
研究室
上野研究室
作品概要

ものづくりの衰退と共に、多くの町工場が廃業し、職人の高い技術が失われつつある。そこで日本の高いモノづくりの技術を次の世代に残す提案をするため、東京23区の単位面積当たりの町工場数に着目し、最多である墨田区を対象とした。一方で四国新居浜の大伸ステンレスでは町工場の高い金属加工技術とデザイン性の高いアートを組み合わせた新しい形のアート作品が作られており、墨田区に「町工場の技術を継承したアート作品を作るための公共施設」を設計するための調査を行った。
調査内容としては①墨田区での技術を継承したアート制作の展望、②対象敷地の選定、③技術を継承したアート制作の公共施設の必要な機能、④対象敷地と周辺敷地の境界の設計の手がかり、を調査目的として定量調査や現地調査を行った。
町工場の技術を継承したアート作品制作のための公共施設として墨田モノ×アートLabを設計し、その機能を補う形でクリエーターシェアハウス、街中美術館、インスタレーションスペース、スポーツ広場を提案した。職人(地域住民)・来街者・アーティスト(新規住民)の3つの動線と、親水空間が有効活用されていない荒川へ人を誘導する動線を設計に取り入れることで、人々の距離感をデザインし、人をつなぎ街に根付く提案となった。
対象敷地だけでなく異なる属性の人々を結び街に波及させることのできる建築として、墨田のものづくりを継承するための公共施設を設計した。

作品イメージ

作品ファイル

プロフィール

  • 略歴
    2013年
    麻布高校 卒業
    2014年
    千葉大学 工学部 都市環境システム学科 入学
    2018年
    千葉大学 工学部 都市環境システム学科 卒業
    2018年
    千葉大学院 融合理工学府創成工学科 建築学コース専攻 入学
    2020年
    千葉大学院 融合理工学府創成工学科 建築学コース専攻 卒業