Gallery作品詳細

ノゲノミチ
- 野毛文化交流センター -

氏名
相川 航
所属
関東学院大学大学院
工学研究科 建築学専攻
研究室
柳澤研究室
作品概要

 従来、建築物は完成した瞬間から古くなっていく存在だ。その時代または街を象徴する様な建築物なら尚更時代から取り残される。一方で、常に変化を続ける街に完成形はない。街は生きているからだ。人間の細胞が数年で全て入れ替わってしまうように、十年経てば街の様子はがらりと変わってしまうこともある。 そんな現代にふさわしい「都市と建築」の構成関係、「部分と全体」の関係を考えたい。街に呼応する様に建築し続けることで、 その時代その瞬間を象徴し続け、「街らしさ」を継承し続ける、「生きられた建築」を考えられないだろうか。本研究では街の構成関係を建築へ落とし込んで設計を行った手法に着目し、建築における「部分と全体」の構成関係を意識的に追求した建築家であるアルド・ヴァン・アイク (Aldo van Eyck:1918〜1999)とヘルマン・ヘルツベルハー (Herman Hertzbeger:1932〜)の思想と建築的概念の研究を行い、その上で研究を踏まえた新たな「部分と全体」の在り方を設計を通して提案する。

 神奈川県の野毛町は歴史と共に変化を繰り返してきた。野毛はセルフビルド的に増減築を繰り返すことでどこか懐かしく猥雑な飲食街の雰囲気を作り出している。街を歩くと飲み屋の賑わいは通りに染み出し、むしろ路で賑わいが多発的に発生しているようだ。野毛の魅力はいつも「路」から生まれ、賑わい、発展しているのだ。 本計画はそんな通りの賑わいが上部まで届くような「路」と連動し、「野毛らしさ」が積み上がることで立体的な「街」のような常に変化し続ける建築を設計した。

作品イメージ

作品ファイル

プロフィール

  • 略歴

    横浜市立金沢中学校→県立金沢総合高等学校→関東学院大学