作品詳細Gallery

臨時建築が構成する仮設都市の可能性 日本橋恵比寿講べったら市を対象として

氏名
内田 泰成
所属
東京理科大学大学院
工学研究科 建築学専攻
研究室
宇野研究室
作品概要

 日本橋恵比寿講べったら市は大伝馬町の寳田恵比寿神社を中心に年に2日間開催される市であり、江戸から400年の歴史を持つ。その際に単管パイプを用いた「臨時建築」が街中に広がり一時的な「仮設都市」を構成することで期間中10万人もの人で賑わう。一方、この地域は江戸から続く老舗や住宅が次々と潰れ、住民の新陳代謝が激しい。そのためかつて呉服問屋や木綿問屋、旅籠屋街として栄えていたが、日常時は閑散とした地域となっているのが現状である。
 非日常時(べったら市)の「臨時建築」の展開を日常時にも応用することで旧大伝馬町における単管の循環を用いた半永続的な仮設都市の可能性について考察してきた。べったら市という仮設都市の歴史があるこの地域だからこそ実現し得る提案であり、近年のマンション建設ラッシュによって乱れた街の景観を統一する手段の可能性の一端を示すことが出来た。またこの提案によって、江戸時代から地域を支えてきたが現在縮小しつつある「は組」の伝統を維持することで旧大伝馬町としての独自性を保つ可能性も示せた。

作品イメージ

作品ファイル

プロフィール

  • サッカー好きです。1人で3か月間ヨーロッパへ建築・都市巡りした経験があります。