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「建築」を介して、世界はもっと美しく見えるか。

氏名
赤池 伸吉
所属
芝浦工業大学大学院
理工学研究科 建設工学専攻
研究室
堀越英嗣研究室
作品概要

「建築」を介して、世界はもっと美しく見えるか。

空の青が夕焼けの赤へと徐々に染まること。四季によってその姿や色を変える植物の生命力。太陽のあたたかさから感じる居心地の良さと、陰翳によって研ぎ澄まされる身体感覚。現代は便利でキレイであること、わかりやすい豊かさを追求し続けた結果、そういった「世界」の変化に対する感性を失ってしまった。そういった「世界」の変化との連続的な振る舞いの中に、建築をつくることはできないだろうか。

本計画は、「生きる自然」の中につくられる"森の茶廊"の計画である。時間や季節によってグラデーショナルに変化を続ける、東京都台東区・上野の森を対象敷地として選定した。人々がその「世界」の変化を建築を介して経験し、また人をはじめとした多様な生物のための居場所となるような建築の在りようを考えた。

設計の手掛かりとして、「立体的ファサード」・「構築的陰影」・「内部照明表出」・「浮遊」・「フレーミング」の5つのキーワードを用いる。これらは、建築の立ち姿や空間に様々なスケールの隙間をつくる設計手法である。隙間は太陽の光・公園内を歩く人々・森の木々の風景など、様々な変化が入り込んでゆくことを許容することで、「世界」を美しく見せる。

建築を介した、その先の世界を思考すること。

その一連の思考が、未来に向けて建築空間の価値を再定義してゆくことを展望として、本計画の主題とする。

作品イメージ

作品ファイル

プロフィール

  • 略歴
    1992年
    東京都出身
    2011年
    芝浦工業大学 工学部 建築学科 入学
    2017年
    芝浦工業大学大学院 理工学研究科 建設工学専攻 修了予定