作品詳細
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幅15センチメートルの白線に纏わる物語

氏名
齋藤 拓磨
所属
東京電機大学大学院
未来科学研究科 建築学専攻
研究室
山本空間デザイン研究室
作品概要

建築は、流動的な都市の中に存在する限りその環境に対して、建築のあり方・向き合い方が必ず問われてくると考えます。とある商店街で、私物の溢れ出し方を誘発するシステムとしてはたらく「道路白線」が存在していることに気づきます。そこでは建築ではなく白線というミニマムな物によって人の行為がコントロールされ、都市の表層が作り出されていました。この白線を手掛かりに、今後の建築のあり方について考えられないだろうか。

そこで、2つのプロジェクトを試みました。【project1】では路上調査から「白線」の分析を行い、その実態を記述していきます。私有地の前面と道路との特殊な関係に対する、近隣合意による建築法規緩和についての議論を提示しています。公的な既存法規の考え方に対する提案です。【project2】では、人間のプリミティブな行為を生んでいた「白線」という最小限の仕組みを建築空間として考えるという提案です。私有地の隣地境界に共有空間をつくり、地域のネットワークとして展開していきます。

この2つのプロジェクトは、日常の風景から建築空間へ、さらには都市全体へと広がる構想を記した、幅15センチメートルの白線からなる1つの物語です。

プロフィール

  • 略歴
    1990年
    栃木県出身
    2014年
    東京電機大学
    未来科学部 建築学科 卒業
    2016年
    東京電機大学大学院
    未来科学研究科 建築学専攻 修了