作品詳細
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居心地のすゝめ
- 居心地の良い空間の価値を再認識し、資本主義社会における価値観の転換を行う -

氏名
門井 慎之介
所属
芝浦工業大学大学院
理工学研究科 建設工学専攻
研究室
堀越英嗣研究室
作品概要

- 居心地の良い空間 -の価値を再認識し、量的価値に切り替わる現代に対して質的価値への転換を行う。
自分が居心地が良いと思う空間を集め、その空間特徴を分析していく。分析の中で2つの特徴を見つける。
①暗がり空間から明るい空間を見る。
②同一空間上に二つ以上の空間が存在する。
空間に入る光が明るい空間と暗い空間を作り出し複数の空間を人に認識させる。これらの特徴は2つの空間論により説明が出来る。
①眺望隠れ場理論-Jay Appleton
②透明性-実と虚-Colin Rowe
この二つの空間論により、居心地の良い空間は他者に自分の存在を認識されない空間であることがわかった。居心地の良さを距離で定義するパーソナルスペース。認識されない空間を用いることで、居心地の良い空間を他者との距離に依存せず構築可能になる。
次に認識されない空間の作り方を考える。集めた居心地の良い空間をdiagram化し空間特徴をまとめる。6つの空間特徴を見つける。空間に光を入れ、認識される空間と認識されない空間を同時に作り全体を構築していく。
本計画は均質的な再開発が盛んに行われる郊外を舞台とする。土地を均等に割り、より多くの人を住まわす郊外は、場所の価値ではなく都心との近さを価値としている。土地そのものの価値を残しつつ、周辺と関係を持った住宅地を提案する。認識されない空間を用いて住空間の人の関係性を再構築していく。

プロフィール

  • 略歴
    1991年
    千葉県生まれ
    2014年
    芝浦工業大学 卒業
    2016年
    芝浦工業大学大学院 修了