作品詳細
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東京国立博物館 建築資料館
- 国立近代建築資料館代替案のスタディ -

氏名
大枝 岳
所属
工学院大学大学院
工学研究科 建築学専攻
研究室
澤岡研究室
作品概要

建築設計にとって、ドローイングという行為にはどれほどの意味があるだろう。製図板がコンピュータに代わったことで、私たち学生は「設計」に関して何か大切なことを見失ってはいないか。
現代ではCADやBIMといったデジタル技術の発展にともない、生産性の向上とコンピュータにしかできないデザインが実現している。教育の現場でも、学年が上がるほど製図板に向かいペンを走らせる学生は減る傾向にある。

私もその一人だ。設計演習では3D モデルに依存しており、まともに製図をしたことがない。モデルの切断面を線データとして書き出すだけで平立断面図とし、レンダリングとフォトショップでそれらしいビジュアルに仕上げてきた。設計課題を振り返ってみれば提案にばかり重きを置きすぎ、デザインはパッとしないものばかりだった。これまでにやってきたことは本当に「建築設計」だったのだろうか。

修士論文で建築描法の変遷を辿ったことで、自らの手で設計を行うことに魅力を感じた。
当時の設計にあって現代の設計にないものが確かにあるはずだ。
修士設計ではそれを確認するため、製図による一本一本の線を引く瞬間に起こる思考をもとに建築を練り上げた。 2次元から建築を考えることの重要性を痛感し、はじめて設計課題に取り組んだときの楽しさを思い出しながら設計にのめり込んだ。

プロフィール

  • 略歴
    2014年
    工学院大学 工学部
    建築学科 建築学 澤岡研究室 卒業
    2016年
    工学院大学大学院 工学研究科
    建築学専攻 澤岡研究室 修了予定