作品詳細

空間の修辞学 71の習作

氏名
真庭 敬人
所属
多摩美術大学大学院 環境デザイン学科 建築専攻
研究室
松澤穣研究室

作品概要

Concept:空間操作におけるレトリックの導入を試みる。詩学、文学、絵画、彫刻、音楽、修辞技法は分野間を横断しあらゆる芸術に応用されてきた。言葉が限られた音の組合わせであるように、建築もまた限られた形態の組合わせである。修辞技法を応用することで建築空間も豊かになるのではないか。私は修辞技法を空間操作に応用することを目的として71の習作を制作した。
Process:修辞学の歴史と先行研究を参照しながら芸術全般との密接な関係性について理解を深めることからはじめた。修辞技法各種の定義と効果・構造の分析したうえで体系図化。次に、ドローイングと試作模型を制作し、最後に、自ら体験した空間を修辞学の観点から分析したところで技法研究から習作の制作へと姿勢をかえる。
Result:71の習作の外観・内観・詳細説明と技法各種の部分の仕方など研究してきたこと習作を通して学んだことを記録として一冊の本にまとめた。
Discussion:修辞技法は、制作者の空間構成において重要な「手がかり」を与えてくれるものといえるのではないか。修辞学の研究さえしていれば小説家になれるわけではないことと同じように、修辞技法を獲得したからといって必ずしも空間の魅力をうみだせるわけではない。しかし、曖昧模糊としてふわふわとしていた「空間の魅力」といったものに、『空間の修辞学』がささやかながらも言葉を与えてくれたはずである。

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