横浜市磯子浜マーケット再生計画
−地域生活延長型コミュニティ施設としての自然発生的商店街の再構築 −
氏 名
須賀 博之
所 属
日本大学大学院理工学研究科建築学専攻
研究室
今村研究室
作品概要
 本計画は、モータリゼーション以前に作られたためヒューマンスケールでアメニティに富む交流の場としての社会機能を持ち、少子化社会に小学校に代わる近隣住区・日常生活圏に分布する商店街を地域生活延長型コミュニティ施設へと再生し、非日常的テーマ型コミュニティ施設と定義した地区センターと共存させ新たなコミュニティモデルとして再構築する。 
敷地は、2008年4月に火災被害にあった横浜市磯子浜マーケット。 地域資源である木造商店街の外壁は張り重ね歴史が重層し、バラックを象徴している。 本計画手法は、この隣棟間隔300mm未満の自然発生的商店街ならではの再生方法として、構造補強・耐火補強となる外壁で既存戸建店舗同士を連結させて補強する。 そしてその壁が、機能と構造を併せ持つ境界面(Function Wall以後FW)となり全体を囲いながら、商店街の店舗同士と町を有機的に連携させることで、地域生活延長型コミュニティを形成する。 FWは外部・内部から互いのアクティビティーを喚起し、緩やかに全体を連続させる。 
   本連結手法は、竣工した建築のみでなく、連携していく建築過程を通じて、共同体としての意識を高める建築である。 
 また本計画は、現地でのワークショップや実施店舗改装を通じ、小さな店舗でも、集団が手を繋いでいくことで商店街全体を再構築することが可能であることを示す参与型修士設計として計画したものである。
作品01
作品02
(pdf 1.9MB)
須賀 博之
Profile
神奈川県生まれ
関東学院大学工学部建築学科卒業
2008年 日本大学大学院理工学研究科建築学専攻修了
現在 日建設計勤務

● 主な受賞・活動暦:
JCD国際デザインコンペティション ゴールドアワード受賞
 (+池上知見と共作)
デザイン集団ARC設立 赤レンガ倉庫・みなとみらいギャラリーでのワークショップ・展示会など
2006年 卒業設計足立賞[最優秀賞]受賞   
Archiprix International 〈The Worlds Best Graduation Projects 〉グランプリ受賞
2008年 浜マーケット「おーぷんはうすHAMA」実施設計及び改装
修士設計吉田鉄郎賞[最優秀賞]受賞
駿建コンペティション業績賞受賞
Copyright (C)The Japan Institute of Architects Kanto-Koshinetsu Chapter 2007
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