「lampshade cafe」
氏 名
小栗 誠詞
所 属
多摩美術大学大学院美術研究科デザイン専攻
環境デザイン領域
研究室
森下清子研究室
作品概要
モノと空間の関係性の考察から、多くの建築では、空間が作られた後にモノが添えられて、空間を補完するといった関係性を見て取ることができた。モノと空間が無関係に存在する状況に対して、この作品ではモノの機能や特性を拡張し、先行して考えることによって、空間を構成する要素のプライオリティを崩している。多くのレストランやカフェでは、客席にランプシェードが下げられている。光の下に人々が集うこのポエティックな状況から、ランプシェードをカフェのキャラクターとして抽出することができる。このカフェは、大型のランプシェードが構造体となっており、ランプシェード内はトップライトになっている。これにより、構造体、開口部、モノといった、それぞれがそれぞれで存在していた状況が整理され、説明的で透明性の高い空間を生成することができる。また、いくつかのランプシェードは、雨樋や配管として機能する鋼管(フェイク柱)となっており、これにより整然としたグリッドを崩している。乱立したランプシェードが木漏れ日とも異なる光を落とす、人工的な森のような構成となるように意識している。
小栗誠詞作品01
小栗誠詞品02
(pdf 928KB)
味岡美樹
Profile
1983年 愛知県生まれ
2008年 多摩美術大学大学院美術研究科修了
Copyright (C)The Japan Institute of Architects Kanto-Koshinetsu Chapter 2007
作品の著作権は作者に帰属します。ここに掲載されている画像・文章は許可なく転載することは固く禁じます。