Branch
群島としての集住体
氏 名
大内 崇義
所 属
東京電機大学工学研究科建築学専攻
研究室
山本圭介研究室(空間デザイン研究室)
作品概要
成熟を迎えた日本社会で、家族の形は変わりつつある。 経済的に豊かになり、「非家族世帯」が増え、核家族以外を対象とした住環境の模索が行われている現状がある。閉鎖的で無機質な建築形態となってしまっている都市型中高層集合住宅の中では、住人は互いの関係性が匿名的なまま生活している。 さらに、近代に完成し、形式化されたユニットが地面から離れて作られるとき、外部の関係はバルコニーやテラスといった形式化された小さな外部空間を付加するだけであった。
そこで、複雑化する世帯の形態を単純な社会単位と定義し、その数と場所を対応させて場を認識する。それによって住人が選択的に関係を築けるよう、場へのアクセス性、そこから見える風景を集合住宅の価値観として捉え直すことで、集合住宅の新しい形態を導けるのではないかと考えた。多様な場を設定し、集住体内に住む家族の生活に新しい価値を見出すことを目的として設計した。
場と場のアクセス性の最たるものはアイランド的な住戸配置であり、宙に浮き他との干渉空間として外部空間を介入させることでネットワーク的なアクセスへとアクセスの次元を一つ増すことができる。形成される立体的なアーキペラゴから成る集住体の空間はレイジーな外部空間を内包していて、システマチックな現代の集合住宅の作られ方に対して、バグのような場の集積する建築を目指した。
大内 崇義樹作品01
大内 崇義作品02
(pdf 1.2MB)
味岡美樹
Profile
広島生まれ
東京電機大学建築学科 入学
同大学院 卒業
Copyright (C)The Japan Institute of Architects Kanto-Koshinetsu Chapter 2007
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