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 広宣寺における庫裡の計画


氏 名 酒井さつき
所 属 筑波大学 芸術研究科デザイン 専攻建築デザイン
研究室 貝島桃代研究室
   
作品概要

 一般的に庫裡(庫裏)とは,寺院建築の中で本堂や書院とは別に寺の厨房がある建物,または住職の住まいをさす.その建築形式は各寺の規模や歴史、地域性によって機能や規模、空間利用も様々であるが,主に寺の法要行事時に利用され,法事等の際の控室客殿としても利用されている.しかし,日常的には住職や寺族の生活のための場としても使われているため,庫裡は「寺としての場」= 公的空間と,住職及び寺族の「住宅としての場」= 私的空間が重なる領域であり,その空間のあり方は,住職及び寺族,檀信徒の関係を繋ぐ重要な空間であるといえる.
 長崎県有馬山広宣寺において2002年秋,開山100年記念慶讃事業として築庫裡の新建設が決定された.寺族の住まい方や行事等における利用の仕方も建物とともに年月を超えて受け継がれていることから庫裡の建て変えによりこの寺には,新たな住まい方,利用の仕方が生まれることになると考えられる.
 本研究ではこのことに着目し,まず広宣寺の現状を把握するために,概要,空間構成の特徴,住職及び寺族の住まいとしての庫裡の日常的空間利用の方法及び寺行事時の空間利用の方法,その公私の領域構成,檀信徒との関係・コミュニケーションについて調査・分析し,考察することから寺にあるべき公共性を探り,広宣寺の庫裡における公私の領域のあり方を捉えた上で庫裡の設計を行った.
 
 
 
(PDFファイル 1.5MKB)



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Copyright (C)The Japan Institute of Architects Kanto-Koshinetsu Chapter 2004
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