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相談事例

エアコン用外壁穴あけで柱・筋交に傷
 新築住宅のエアコンの購入取り付けを○○電機に発注したが、壁にスリーブ穴をあけようとして、柱と筋交いに断面欠損につながる傷を発生させてしまった。○○電機と交渉の結果、○○電機紹介の1級建築士によって構造体の安全性についての調査を行い、報告書を受領したが、補修方法について疑義がある。○○電機および建築士と話し合いを続けてきたが、欠損箇所にエポキシを埋めれば良いという先方の説明に対し、非常に不満である。
 第三者として現況を調査し、報告書を作成していただける建築士を紹介してもらいたい。

 写真によれば、柱の傷は穴あけ工具による幅2〜5o、直径約10cm、深さ約5〜7mm程度で、ほぼ柱の見付け面の中心に位置している。また、筋交いについては、穴あけ工具のセンターの錐による直径2mm程度の穴で筋交いを貫通しているようである。柱については断面欠損はしているが、施行令43条4項に定める補強を要する断面欠損には達していないと思われる。筋交いについては、基準法で欠きこみを禁止されている。本件の場合、欠きこみに該当するか否かについては検討の余地はあるものの、強度的には問題にはならないと思われる。

 何れも強度的には問題ないと思われるが、新築の建物の構造体に傷をつけ、当初の耐力を下回ることになったことには間違いないので部材を交換させることが最善であるが、柱の交換はかえって耐力を低下させるので避けるべきである。筋交いの交換はさほど困難ではないので交換させたらいかがか。現実的には慰謝料として金銭的解決が考えられるが、法律的なことなので法律相談を受けたほうが良い。なお、エポキシによる断面欠損部分の埋め込みは補強とはならない。

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