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タイ都市部における被災者のための仮設住宅の提案

氏名
WIBOONWITHAYANAN SOPHIT
所属
文化学園大学
生活環境学研究科 生活環境学専攻
研究室
住生活デザイン研究室
作品概要

 毎年、タイでは洪水が発生する。他の自然災害も増えてきたが、災害対策は十分ではない。仮設住宅にも様々な問題が発生している。被災者ができるだけ早く心理的安心を確保できる仮設住宅の建設が必要である。
 本研究では、1)タイ人のスタイルに合った空間、2)建築にかかる時間の短縮、3)仮設住宅でのコミュニティ形成、をコンセプトに、新たな仮設住宅を提案する。
 1)タイ人は、屋外をよく使い、食事方や寝る方などにも特徴がある。タイの気候や住文化に合った空間設計として、高床と風通しを重視し、半屋外のテラス空間をもつ仮設住宅にした。2)仮設住宅は、入居者が自分で組み立て可能な方式である。簡単な組み立て方にするために設計モジュール1200mmを設定し、建設時間短縮のために居住スペースと水回りスペースを分けたプランにした。住宅パーツは、運送しやすい方法と、壁と床どちらにも使用できるように、同じ材料にした。組み立て時間は、専門者でない1-2人で1日以内に完成できる。3)一般ゾーンでは、仮設住宅のテラス空間を向かい合わせにして、居住者たちがコミュニケーションしやすく、近所の人と顔見知りになり、安心感も持てるようになる建物配置にした。高齢者や子どものいる世帯向けのケアゾーンを設定した。
 この他、仮設住宅供給プロセスを災害発生前から撤去後まで考え、災害発生後は仮設住宅を2つのステージに分けて建設する提案をした。

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プロフィール

  • 略歴
    1989年
    タイ、バンコク生まれ
    2012年
    タイ、King Mongkut‘s Institute of Technology Ladkrabang 建築学部 建築・インテリア学科 卒業
    2018年
    文化学園大学大学院 生活環境学研究科生活環境学専攻 修了