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インフラフリーに向けての新たな設計手法の展開

氏名
山田 将馬
所属
千葉工業大学大学院
工学研究科 建築都市環境学専攻
研究室
遠藤政樹研究室
作品概要

この建築は月面の資源を主体とし、構築されるものである。2035年から2055年のNASAの月面基地展開のシナリオを目安とした建築。宇宙建築はその過酷な環境から内部を守るため、シェルターの様な閉鎖的建築となる。その環境は月面長期滞在クルーへ大きな負担をかけることとなる。2035年からの月面資源の利用が始まる期間は、この環境を脱する可能性を秘めている。建築がシェルター要素を含まなければならないのは、宇宙放射線が原因であるが、これに対し水素原子が最も有効であることがわかっている。月面の資源において、水素原始を最も多く含む素材は水である。この建築はトリチェリーの実験を利用し、二重膜内部に水を送り込むものである。トリチェリーの実験には重力、大気、真空、液体密度が大きく影響しており、地上と月面で、数値に大きな変化が出ることがわかった。月面は外部環境が常に真空であるため、月面だからこそ有効な手段であるかもしれない。建築を主とする専門家がいない極限的環境では、セルフビルド性が基本である。つまりは、極限的環境ではいかに人的作業を減らせるかが目標となるのだ。この建築はシェルター性と透明性を持つ空間を作り上げ、インフラフリーでの一つの可能性を示す。

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プロフィール

  • 略歴
    2016年
    千葉工業大学 工学部 建築都市環境学科 卒業
    2018年
    千葉工業大学大学院 工学研究科 建築都市環境学専攻 終了