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生物の芽を持つ住宅

氏名
嶋田 緒音
所属
千葉工業大学大学院
工学研究科 建築都市環境専攻
研究室
遠藤政樹研究室
作品概要

近年、住宅は自律的な建築から他律的な建築としての住宅の在り方が模索されている。私も住宅にはまだまだ建築としての多様な可能性が埋まっていると考えている一人である。その可能性を導き出す方法はコンテクストの読み方にある。
通常、建築は使われなくなると壊され、その時代に使われるものが新たに造られる。そうしたものには時系列は存在せず、消費するものとして位置づけられてしまう。この住宅は多様なコンテクストを内包する事で一つの役目を終えた状態が2つ目のコンテクストの要求に答えていく住宅である。それを住宅がもつ公共の可能性の一つとして設計した。
私が今回選んだ敷地は墨田区旧中川。そのコンテクストと選定したのは3つ。
1「スクラップ&ビルド(空き家)」
2「バードサンクチュアリとしての生態系」
3「敷地固有の地形」
である。本研究はこれらの異なる時系列をもつコンテクストを1つの住宅として形をつくり、その住宅の変容を描いたものである。住まいはやがて生態系に還元されこの街をビルドアップする第2の自然として位置づけらる。こうした住宅の時系列は空き家問題に対し、リノベーション的処置ではなく建築としての循環を示したものである。

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プロフィール

  • 略歴

    千葉県生まれ
    千葉工業大学大学院 工学研究科 建築都市環境学専攻