作品詳細Gallery

「線」を基本にした空間構成法に関する研究
- 建物を紡ぐ建築は都市を整える -

氏名
村田 徹
所属
東洋大学大学院
福祉社会デザイン研究科
人間環境デザイン専攻
研究室
櫻井義夫研究室
作品概要

本研究及び設計より得られた設計手法は、都市にある線を抽出することから設計を行う。
一本の線が実空間の中で意味を発生し、三次元に発展するという自らの体験から、空間を構成する意思は最小限の線から始まることに着目した。線による空間認識は、抽象的な空間構成法として利用され、また複雑な領域構成はパターン化することで、空間の性格付けとして位置づけられるというのが、分析の結論である。
私たちの空間認識は多様な要素、因子の刺激から総合的に把握された自分の居所として現前するものと理解できるが、空間を自ら構築しようとしたときの意思・意識は、空間を要素の集合体としてとらえ、少ない要素から徐々に多くの要素へと構築し、表現としての空間は完成するものと考えられよう。その最小単位は空間要素の最低限と評価できる一本の線である。
設計を行う上で「周辺環境を考える」というプロセスは必ず存在するだろう。建築を構成している「線」という最小単位を周辺環境から見出し、読み出された線の互いの関係性の中から生み出された空間領域に実態空間を与えてゆく手法を提案する。
敷地(空き地)にいて弱く感じる「線」による空間認識を、実際に形を持った建築へと置き換え実体化することで、その場所に馴染む自然な建築へと導く。隣接する建物はまちなみとして相互に関係し合い連続し新たなまちなみを創出することになる。

作品イメージ

作品ファイル

プロフィール

  • 略歴
    1992年
    埼玉県生まれ
    2015年
    東洋大学 ライフデザイン学部 人間環境デザイン学科 卒業
    2017年
    東洋大学大学院 福祉社会デザイン研究科
    人間環境デザイン専攻 修了
    受賞歴
    2014年
    JACS 住宅設計コンペ 優秀賞
    2015年
    東洋大学ライフデザイン学部人間環境デザイン学科
    卒業設計展 最優秀賞
    2017年
    東洋大学大学院福祉社会デザイン研究科
    人間環境デザイン専攻修士設計 最優秀賞