作品詳細

目地からの建築 - スケールを横断した建築の構築手法 -

氏名
京兼 史泰
所属
芝浦工業大学大学院 理工学研究科 建設工学専攻
研究室
原田真宏研究室

作品概要

建築の「構築性」に興味がある。
私は研究室で実施の建築に携わる機会があった。それは1/1で納まりを検討し、現場に通い、実際に立ち現れてくるモノに向き合うという作業の連続であった。大学の設計課題ではただのダブルラインで描かれていた壁は現実にはLGSや構造合板、PB、塗装、配線など多くの部材によって成立しているということを実感したのである。そこには今までの大学の設計課題では体験したことのない実際につくる難しさと、それと同時につくる楽しさや喜びを感じることのできた貴重な経験となった。大学で学びきれない「その先」に建築のおもしろさを感じたのである。
本研究・設計では「目地」というこれまで脚光を浴びることのなかった部位を対象とすることで、建築の「構築性」についての新たな視点を得ることが目的である。
建築は物質と物質、様々な部材の複合体としてかたちづくられる。そのため、「目地」というこの一見慎ましいディテールはそれらをつなぐために必要不可欠であり、建築の構築的な知恵と技術が結晶化する部位であるといえる。
また、目地の定義を「○○と○○の間」とすることで、スケールを横断した、本来のディテールの枠を超えた領域で建築の「構築性」に触れることを試みている。
具体的には、特徴的な目地をもつ建築家8人・18作品を分析対象とし、そこから「目地パタン・ランゲージ」を抽出した。設計においてはこれを用い図書館をもつ都市公園を設計する。

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(PDF:1.9MB)