作品詳細

商業建築における現代的ヴァナキュラーについての考察と設計提案

氏名
北谷 啓
所属
首都大学東京 都市環境科学研究科 建築学域
研究室
小泉雅生研究室

作品概要

建築においてヴァナキュラーという概念は、モダニズムにおける機能主義やインターナショナルスタイルに対するアンチテーゼとして、風土性を重視する建築の在り方を再考するきっかけとなった。しかし、風土性が欠落し、経済的合理性によって設計される現代の都市の建築においては、形態は画一化し、そこに地域による変化を見つけるのは難しくなっている。特に日本の商業建築では、経済的理由から容積率を最大限確保し、その上で斜線制限や高さ制限といった法律上の規制によって形態が決定されることでその画一化が顕著に表れている。
この様な日本の商業建築の現状に対し、本計画では、建築の表層を構成する要素をコンテンツと名付け、これを新たな風土性として捉え直す。敷地を秋葉原と原宿に選定し、両地域によって現れ方の異なるコンテンツの種類とその構成から地域特有の形態について考察を行い、設計提案の土台とした。
設計提案では、この考察の結果に基づき、各々の地域ごとに適当な設計手法をコンテンツに適用し、コンテンツ優先のプロセスを辿ることで地域性を重視した設計を試みた。

経済的合理性に依らない、現代的ヴァナキュラーという視点から新たな設計手法を導き出した。
プロフィール
北谷 啓
1987年 群馬県生まれ
2006年 埼玉県立大宮高校卒業
2011年

芝浦工業大学 工学部 建築学科卒業

2013年

首都大学東京 都市環境科学研究科 建築学域卒業

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