作品概要
展望と退避 〜横浜パスポートセンター〜
氏 名
大山 友望

所 属
昭和女子大学大学院 環境デザイン研究専攻

研究室
金尾研究室

作品概要

 「展望と退避」という考え方を基盤として修士設計をすすめた。人は、周囲を見渡しやすく、しかも必要な場所には素早く隠れたり避難したりすることができる環境を好む。これを仮に、遮られない視界(展望)と、隠れたり難を逃れたりする場所(退避)とする。人々は、周囲を見渡しやすく、しかも必要な場所には素早く隠れたり避難したりすることができる環境を好む。展望と退避の両方の要素をもった環境は、探検したり住んだりするのに安全だと認識され、その結果、このような要素のない環境よりも美しいと感じられる。 この原理は、人間の進化の歴史に基づくもので、展望と退避が豊富な環境が、先行人類や初期の人類の生存確率を向上させたことに起因する。この考え方は、「デザイン原理」から引用した。「デザイン原理」とは、デザインにおける法則やガイドラインのことだ。代表的な例は、黄金比やフィナボナッチ数列などで、数多くの「デザイン原理」が存在する。デザイン原理を参考にすることで、デザインのアイディアをまとめたり、デザインの方向性の決定において、作業を円滑に、またそのようなデザイン原理が建築の分野にも取り入れられるかどうか、を試みることが目的だ。
 空間が人に及ぼす影響、どんな形や空間が人に好まれるか、またそれがデザイン原理に適うものなのか、それらを考慮して横浜の象の鼻地区にパスポートセンターを設計する。



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