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目黒駅からほど近い裏路地に面するテナントビルのファサード改修。 テナントビルにおいて、ファサードは重要な広告、看板スペースであり多くのテナントビルのファサードは商業的な要請がもたらす看板に覆い尽くされている。また「テナント」とは常に入れ替わりを前提としたテンポラリーなものであり、テナントが変わる度に建物の外壁がまったくの別物に姿を変えるようなケースも珍しくない。 建物、ひいては街並の印象がテナントの商業的要請によって方向付けられる、というのは決して好ましい状況ではないが、かといって看板を規制するルールを持ち込んでしまうような方法は、経済活動によって支えられているテナントビル、あるいは都市全体にとって自己矛盾的であり、持続力を持ち得ない。このような状況の中で、「テナントビルのファサード計画」とはいかなる意味を持ち得るのだろうか。 ここでは、「看板」が建物のファサードと一体となるように計画している。 看板を規制せず、拒絶せず、テナントの自由な経済活動を懐深く受け入れる。テナントの変化に左右されず、むしろその経済的代謝に自律的に呼応し、かたちや様相を変化させる。しかし根本的な質は揺るがない。そんな強度を持った表層を纏うことができれば、テナントビルのファサードが持つ意味も変わってくるのではないかと期待している。
撮影:山岸剛(DATAR)
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