「総合的学習」における
「まち・たてもの・くらし」づくり学習の授業の要項

−まちやたてものを主題とした「総合的学習」授業のガイド−



1.「まち・たてもの・くらし」づくり学習のねらい

ものをつくる前の「企画や計画の面白さ」を知る
 何事も、実際に行動をおこす前やものをつくる前に、新しい構想を練ります。これを企画や計画、あるいは設計といいます。この段階で、独自のアイデアを盛り込みます。私たちは、建築の設計段階でこれを何度も繰り返し、試行錯誤を積み重ねて一つの「かたち」に集約しています。この企画や計画の面白さを子どもたちに学んでほしいと思います。

「ものつくりの面白さ」を知る
また、実際の「ものつくり」の面白さも是非体験していただきたいプログラムです。まちを構成する要素としての建築や住まいには、日本のみならず世界を見渡しますと、実に多様なものがあります。その建築の「構造体の基本」を、多くの同級生や仲間との共同作業として、考える楽しさ、面白さ(同時に苦しさ)を味わってください。懸命に事前の計画を練り、考え、実際にものをつくってみると、きっと大きな達成感が得られるでしょう。

身のまわりに学習の素材を見いだす
私たちの身のまわりには、学ぶべき素材がたくさんあります。まちに出てみると、多くの建築が建ち並んでいて、多くの人に出会います。まちには、「多くの世代の人たちが住んでいるまち」、「同じような世代の人たちが住んでいる新しいまち」、「住まいと商店が混在するまち」、「緑の多くあるまち」、「歴史情緒のあるまち」・・・など幾つものタイプがあります。私たちは自らの住むまちについて、果たしてどれくらい知っているでしょうか。

基本的なものの見方と発見を得る
日ごろの通学路に沿って、注意深くまちの様子を観察してみましょう。普段何気なく通っている道からでも、きっと新しいものの見方や発見があるにちがいありません。
同様に、安全で快適な暮らしを得るための基本的な条件があります。たとえば、暑さ寒さや風雨から身を守る方法や、生命の維持に必要な水、火、食料を確保し蓄える方法を調べ、道具を正しく使うなど、「暮らしのあり方を再考する」ことも必要だろうと思います。

まちに求められる美しさ(都市の美)を知る
まちには、「安全・安心・快適さ・便利さ」、さらに「美しさ」が求められます。それぞれの建築や住まいは、その敷地の中だけで自由に建ててよいものではありません。通りに沿って建築が並ぶとき、まち並み、さらには都市景観ができます。これが個々の建築とは別に、まちのイメージづくりに大きく影響します。「美しいまち」はどうすればできるのか、この学習で考えてみたいと思います。

多くのものの関係とその大切さを知る
私たちは、快適で、居心地が良いまちや建築に暮らすことを望んでいます。「まちや地域」には、建築の集合体としての「場所」だけでなく、まちに「住む人」・「建築」・「行事」・「自然」・「いのち」などの全てを含んでいます。「まち・たてもの・くらし」相互がつながっていることを幼少期から理解し、「老若男女、世代の異なる多くの人たちと共有することにより全体の環境が成り立っている」ことを学びます。「まちや地域」は、人相互のつながりと共同、まちの美しさ、自然という命あるもの、人工の建築物など、多くの要素が複雑に絡み合って、ひとつの大きな環境を形成しているのです。

2.社団法人 日本建築家協会(JIA)が支援できること

小中学校の「総合的学習」の内容は、学習指導要項に明確に示されていません。それは、現場の学校の先生方の創意工夫に委ねられています。その課題は、一般的に、国際理解、情報、環境、健康・福祉などの分野に集約されます。その学習プロセスも、関心の喚起(気づく)→理解の深化(調べる)→思考力・洞察力(考える)→実践・参加(変える・つくる)という過程をふむことが要請されるようです。
社団法人 日本建築家協会(JIA) 関東甲信越支部では、私たちの普段の設計実務で何度も繰り返しているこのような学習過程の経験を生かして、この「総合的学習」の時間などに是非とも支援させていただきたいと考えています。私たちは、新しい構想を練り実現していく「デザインマインドのある市民」、「まちや環境に理解のある将来を担う人たち」を、幼少のうちから育てるための一助になることを切に願っています。各学校・教育委員会・地域・役所(自治体)などをつうじて、私たちのできることを深め、つながりを強めたいと思います。まずは、これら「まち・たてもの・くらし」づくり学習プログラムの「実践モデル校」になっていただけることを希望いたします。


3.社団法人 日本建築家協会(JIA)の支援内容


 (1) 「総合的学習」のプログラムの作成
 (2) 「まち・たてもの・くらし」づくり学習の実践
(注1:ボランティアで支援いたしますが、材料費や教材費は学校側でご負担下さい。)
(注2:プログラムは、1回だけのもの、3〜4回の連続ものなどを問いません。)

4.ご連絡・申込先

以下へ、電話やFax、メールでご連絡いただきますようお願いします。

社団法人 日本建築家協会(JIA)関東甲信越支部
〒150-0001東京都渋谷区神宮前 2-3-18 JIA館
Tel. 03-3408-8291 Fax.03-3408-8294
(担当:原田譲治 E-mail :jharada@jia.or.jp
(社)日本建築家協会(JIA):http://www.jia.or.jp
(社)日本建築家協会(JIA)関東甲信越支部 建築家online:http://www.jia-kanto.org/






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