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08.12.5
<2008年10月『文京グリーンマップ』発刊>

文京区は東京23区のうちで緑被率は8番目に位置している。
しかし、このアンケート(HOME’Sリサーチ 東京23区生活実感ランキング2006 )によると、「自然を感じる周辺環境」の項目でトップの票を集めているそうだ。
このことをどう考えたらよいだろうか。
ひとつは地形の起伏が影響していると言えないだろうか。つまり斜面緑地の多さだ。空から見下ろす緑(緑被)より、地上で横から見る緑が印象を際立たせている。
大名庭園のように、まとまった緑の存在も大きい。小石川後楽園、六義園、小石川植物園など、さらには加賀藩の上屋敷跡の東大キャンパスを加えると歴史的緑地が多く存在するのも確かだ。これらは手入れも行き届き、見ごたえもある。
こうしてみると文京区の緑は、物理的「量」より人間に実感させる「質」において秀でていると考えてよさそうだ。もちろん東京都内の三多摩地域を入れると「量」「質」とも見劣りするかもしれない。しかしここで重要なのは「都心の自然」という点にある。
多くの人間が生活し、人工的構築物で溢れる都心の緑は、ヒートアイランド現象を持ち出すまでもなく重要だ。日々忙しく暮らす人々を癒し、安らぎを与える。
そこで、文京地域会では「文京区の地域ブランド」として、「緑」をテーマに活動することにした。
月一回の例会には毎回、文京区役所の環境、特に緑に関わる担当者をゲストに呼んで、区の現況について学んでいる。
アカデミ−推進課の松井良泰氏からは「文京アカデミー構想」に関連した観光の視点から文化財マップ、文京5大花祭り、区内観光ミニバス(ビーグル) (大名庭園めぐりに有効)など興味深い話が聞けた。さらに、「文の街」として15ある大学のネットワークの重要さにも言及された。
みどり公園課の玉置芳明氏は緑の役割として、1.環境保全2.景観3.レクレ−ション4.防災の4点をあげられ文京区の緑の現況を説明された。さらに緑の配置が優先する街づくりについて話された。
環境対策課の手島淳雄氏の話しは地球規模の環境対策から身近な路上喫煙禁止地区の話しまで広範にわたった。区内CO2排出施設ランキングの意外性や 屋上緑化、壁面緑化推進の現況など考えさせられる点が多かった。また、環境ネットワークなど多くの区民団体、NPOの紹介もあった。
こうした例会とは別に、会員自らが自分の住居あるいは職場から半径200メートル以内の緑を観察記録し、持ち寄ることにした。
公園、街路樹などパブリックな緑、住宅地の庭やベランダの花などプライベートな緑、生垣や見越の松といったセミパブリックな緑などの採集作業だ。普段気付かなかった思いもよらない面白い緑の発見もある。
目標は「文京グリーンマップ」「文京グリーン読本」「文京植物図鑑」などの制作である。
さらに、野生司義光副会長、山下保博幹事長と3人で小石川後楽園山下久敬サービスセンター長、六義園松本敏弘サービスセンター長、小石川植物園邑田 仁園長を訪問した。それぞれ園の成り立ちから緑の管理にいたるまで面白い話を聞くことができ、われわれの活動のアドバイザーに就任いただいた。
特に小石川植物園邑田仁園長にはJIA東京大会で「地球環境と植物(仮題)」で講演いただけることまで決まった。
以上、2007年の地域会設立から1年を経過し、最近の活動を時系列でまとめてみた。建築家の目を通して身近な環境に学び、考え、地域の人々との交流を通じてよりよき環境の実現を計っていければと考えている。
<文京グリーンマップ>
発行者 日本建築家協会(JIA)文京地域会
編 集 日本建築家協会(JIA)文京地域会『文京グリーンマップ』編集委員会
問合せ 日本建築家協会(JIA)文京地域会 事務局
_ 〒113-0021 東京都文京区本駒込6-15-16-301 アトリエ・天工人内
_ tel:03−5940−2770 fax:03-5940-2780
アートディレクション カイシトモヤ/room-composite
デザイン 酒井 博子/room-composite
編集協力・製作 株式会社スタジオ・ウイング
印刷・製本 株式会社タスプ
定価 800円(税別)



