■JIAは僕にとって敷居の高い所だった。僕がまだフリーで師である佐賀和光の仕事を手伝っているとき、普段はジーンズの佐賀がボウタイをしてスーツを着ている時があった。
「あれ?佐賀さん今日はスタイリッシュですね?!」「おう、今日はJIAの寄り合いでピアノ弾くんだ」といった具合である。その時はJIAは偉い建築家の先生の集まりでなんだか恐ろしく思えたものである。
あれから20年。僕もどうにか事務所を開き、建築家としてやってきた。昨年、平川先生の紹介もあってJIAに入会させていただいた。建築家としては出来ないことの山積みだが、今後はJIA活動に少しでもお役に立てればと思っている。それが1999年に海に逝ってしまった佐賀への恩返しのようにも思える。
僕は今、住宅を主に設計している。住宅は手間がかかる。それでも住宅は建築的細胞が宿り、人間が暮らす最小で最大の建築なのだと考え、設計を続けている。建築家の手による住宅はまだまだ少なく、希望するケースは確実に増えてきてはいるものの、建築条件付きの土地、住宅ローンの問題などなど、建築家との家造りの基盤が整備されていないと実感する。すべてが建築家によらなくていいのだが、誰かが設計し、建てるのなら、その中に建築的細胞が宿っていて欲しいのである。建築家の住宅が今後もっと認知され、建て主の選択肢になればと思っている。
そのような活動がJIAの中で出来ればと僭越ながら思っている。
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