2017/08/19 「街の歴史・木密とみどり」豊島のまち歩き

亀井原稿 180610

19日のまち歩きでは、途中から雷雨となり、予定コースの3分の1を残し、椎名町駅周辺にて解散、有志による懇親会となり、趣旨が十分伝わったのかいささか心配もあり、8月24日(木)15時から18時(CPD3単位)、JIA館1階建築家倶楽部にて、見学後の勉強会を開いた。

見学会当日は、JIAだけでなく、豊島区・まちづくり専門員、地元在住区民、豊島区職員、荒川区職員、滝野川探検隊メンバー、元豊島区駒込地域創造館指導員、中野たてもの応援団、東京建築士会会員など多方面からの参加もあり、情報交換の場としても大変貴重な機会となった。

たとえば、東京建築士会では「東京ヘリテージマネージャー養成講座」なども開催され、東京の開発と保全、防災的安全と文化的安寧、等々の間に矛盾が多々あり、根気強い対応が迫られていることを官民関係なく学んでいる人たちもいるという。そうした状況下、世界遺産の登録や赤坂離宮の一般公開など、国宝級の上位の次元では社会的ヘリテージの価値も少しずつ一般に認知されてきているものの、身の回りの相続不動産や空き家等への配慮は、まだまだで、地道な対応が必要の認識を確かめる見学会となった。木密(不燃化特区)への取り組みは特別区19区で進んでいる。 KNITではNは入っていない。またすべての区が同じようなメニューで進めているわけではないのだ。品川区では歴史的なものを調査するとか、新宿区は更地の減免を紹介するだけとか、 JIA新宿地域会(新宿建築景観100景)のマップはなかなかのものですね。渋谷区も慎重です。

今回のまち歩きで、豊島区の素朴でいいものを見て歩くことで、改めてヘリテージの何たるかを感じることができる機会ともなった。 城北地域会のみならず、多様な所属の関係者が、雷雨の状況にもかかわらず、ずぶ濡れになりながらもまち歩きを挙行したことの意義を、改めて強く感じているところだ。(亀井 天元)

タイトル写真:雷雨の前、アパートメント惣にて集合写真・提供はJIA城北の秋山さん。