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建築家リスト

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File No.057
住宅系 保存・リノベーション系 公共・教育・福祉系  

松井 俊一

東京
一級建築士登録番号 第230768号
所属事務所 松井建築研究所
事務所登録番号 東京都知事登録 第30843号
事務所所在地 〒151-0051
 東京都渋谷区千駄ヶ谷5−11−9
電話番号/FAX番号 03-3355-1254 / 03-3355-1255
E-Mail matsui-k@topaz.ocn.ne.jp
URL http://www.matsui-ken.server-shared.com/
学歴・職業歴

【主な経歴】
1975年  日本大学理工学部建築科 卒業
1980-1985年    渡独
                   Stuttgart大学建築科在籍
                   ヨーロッパ各地にて建築を学ぶ
1985年    松井建築研究所設立

建築家
日本建築学会会員
日本建築家協会会員、登録建築家
日本民家再生リサイクル協会会員、登録事業者
OZONEリビングセンター登録建築家 新宿区耐震診断登録員

【受賞・講師】
1993年 甍賞    金賞、建設大臣賞(迷企羅)
1993-1994年    諏訪環境まちづくり懇談会講師
1997年            INAXデザインコンテスト 銅賞(諏訪の舎)
2006年           民家再生奨励賞(岡谷の民家再生)
2008年           民家再生奨励賞(小木津の民家再生)


顔写真
住宅系

DOVE VAI -天城高原の別荘-

 

高原の木々に囲まれ、東に相模湾を臨む天城高原に建つ別荘である。
1階はRC造として、高基礎を兼ね、上に木造部分をのせて地面よりの高さを確保し、雪や寒さ対策の一つとしている。
内部は木の質感を生かした内装とし、一枚大天井はカナダ産ピーラー板張りで、大梁、小梁も同材としている。
床は幅広のチーク材を特注で製作し、乱尺のものを一気にダイナミックに敷き詰めた。
仕上はナチュラルオイル拭取りでかるく仕上げただけである。
家具も厚物のチーク無垢板を使い、時と共に深みを増していくチーク独特の色の変化が楽しみである。
壁は全て熟練職人による左官塗壁(デユッセル)で厚みをだしている。
螺旋階段の手摺は鉄の鍛造作りを京都の老舗工場よし与工房で制作してもらった。
黒皮を生かす為密蝋で仕上げている。
十分な断熱材や暖房設備はほどこしているが、春夏秋冬いつでも窓を大きく開き、自然の豊かさ、厳しさを楽しめる別荘である。

構造 1階RC造/2階木造
完成年 2010年
各階面積 1階 112.37m2 / 2階 112.37m2
延床面積 224.74m2
 
住宅系

迷企羅(メキラ)

 

水戸市郊外、まもなく大洗の海へ流れ出る涸沼川のほとりに、施主が晩年の自己研鑽を目的として建てられた個人住宅であるが、また時おり訪れる客人達の為に「場」が設けてある。
住宅全体は門屋、砂利敷きの中庭を囲んで回廊、そして主屋とでひとつに構成されている。遠く西の水平線に雲のように写る筑波の山並を背景に、主屋の屋根を瓦の一枚大屋根で覆った。
個人の住宅は施主の人柄と敷地の特性、そして指命された設計者の解釈によって導き出される特種解であり、画一化された機械式論理では、施主の夢は占えないのではないか。
最後の噴水工事が終わった夜、ともに共働した職人諸氏に集まってもらい、中庭の回廊にあかりを入れて、建物完成の姿を見てもらった。

構造 木造
完成年 1999年
各階面積 1階 285m2
延床面積 285m2
公共・教育・福祉系

橘学苑 創作館

神奈川県横浜市鶴見区

鶴見駅よりバスで15分程登り切った高台に、約2万平方メートルの緑豊かな敷地を持つ橘学苑がある。
女子高等学校を中心に幼稚園・女子中学校がある。
昭和17年の創立以来、自主的、自立的、創造的な人間の育成を教育目的とし、受験競争の場ではなく、一人一人の尊重しあう協力の場を築くことを貫き、実践してきた。
創作館と音楽堂は、この内的必然性から生まれた建物である。
創作館は、用意された教育を行う為の教室郡でなく、生徒と教師の間仕切り壁も取り除き、一歩中に踏み入れた若き人々が、何もない伽藍堂のようなこの空間の中で、「自分は一体何をしたいのか」を自分に問い、自分で考え、さらに自分を発見する場となることを理想とした建物である。
建物の造形は前面に広がる運動場に向かって、高台の上より生えあがってできたようなイメージを粘土模型によって具体化したものであり、外装も土よりレンガを積み上げ、屋根まで一気に覆った。
レンガは年が経つ程に土に馴染み、又レンガ自身の持っている素朴な力強さによって、さらに形に生命力を持たせる素材である。
内部はドームそのままの形を生かして、木組でピーラ-の縁甲板を縦方向に張っていった。
何重にも巡らした仮設ステージのお陰で、全体が見えず、まさに暗中模索の作業が3ヶ月も続いた。
縁甲板はなるべく自然のままの素材を生かす為、プレーナーもかけず塗装もせず、野縁仕上げのままとした。
若き人々に感性豊かな学びの場として、自主的・自立的・創造的な人間の育成の場としてこの創作館が建ち続けてくれることを願っている。

構造 RC造
完成年 1987年
各階面積 1階 396.39m2 / 2階 205.94m2
延床面積 602.33m2
 
公共・教育・福祉系

橘学苑 創作館

神奈川県横浜市鶴見区

音楽堂は、ようかん流しの既存校舎2棟に挟まれ、中庭を隔てて体育館の正面に位置する。
この2棟の校舎から先生と生徒が音楽堂に入る時には、新たな気持ちで入れる様、外回廊で3つの建物を連結させた。
音楽堂の後には、幼稚園があり、斜め南には創作館へと導びかれる。
幼稚園側ということもあり、2階にはテラスを設け、高い外壁で閉ざすことはさけ、低さを強調し、幼稚園への圧迫感をなくした。
音楽堂の内部は、学校の希望で、1階は3つの音楽教室と準備室を、2階は約200名が収容できる多目的ホールとなっている。
長い廊下と四角教室は、戦後建てられた校舎のパターンとなっているが、生徒達に規則重視の厳しいイメージを与える。
音楽堂は生徒達が自由な気持ちで表現活動ができるよう、R壁を多用し、色々なたまり場をつくった。ピーラ-の無垢板を多用し、壁はざっくりと表情のある塗り壁にし、薄っぺらな新建材は極力さけた。
感性を育てる為の器として、自然素材の選択と共に、流れと膨らみを重視した空間構成となっている。
大勢の腕の良い職人さん達のお陰で、質の高い、味のある建物となった。
又ここを使う先生や生徒さん達にも木彫による大扉の把手や幕板を作ってもらい、さらに生き生きとした建物となった。

構造 RC造・鉄骨造
完成年 1987年
各階面積 1階 363m2 / 2階 338.18m2
延床面積 701.18m2
住宅系

ある舞踏家の家

東京都国分寺市

国分寺の緑豊かな風景の中に建つ小さな住宅であるが、建主の要望は「真っ直ぐで厳しくそして大きな家」であった。
全体は主屋、駐車スペースを兼ねた書屋そして中庭の構成である(中庭は未定)   内部は天井、壁とも一気に塗り込んだ漆喰壁で、その中に無垢なピーラー材による造作、鉄のテスリ、ビルマ産のチーク床材などでまとめた。

構造 木造
完成年 2013年
各階面積 1階 55.35m2 / 2階 33.87m2
延床面積 89.22m2
保存・リノベーション系

小木津の民家再生

茨城県

築約100年、桁行き7.5間、梁間5間、入母屋造りの瓦屋根を持つこの地方独特の民家である。
30cm角の大黒柱、27cm角の中黒柱を中心に開放的な間取りで、ほとんどが建具による仕切で壁が非常に少なく、各部屋は天井で覆われていました。
軒の出を深く出したセガイ造り、化粧垂木と幾重にも組まれた立派な小屋組が見どころになっています。
さてこの築100年の民家に、さらに住み続けたいという施主の希望により、今回の民家再生工事が始りました。
エネルギーあふれる若い御夫婦と2人の男の子の為に、内部は現代生活に合わせての新しい機能と設備を持ち、一方でこの昔からの力強い小屋組を生かした新旧共存の新しい機能空間となっています。
外観はできるだけ当初の姿に戻し、周囲の風景の中に溶け込み続けていくように心掛け設計しました。

構造 木造平屋建て築約100年
完成年 2011年
各階面積 1階 130.35m2
延床面積 130.35m2
保存・リノベーション系

都心の数寄屋住宅の改修

東京都

都心の閑静な住宅街に代々大切に住み継いでこられた築約70年のお住まいを、今回後を継がれた若い御家族(御夫婦+二人のお子様)の為に内部を全面改修する事となりました。
又約180坪の敷地の和風の庭も、眺めるだけの庭でなく、積極的にアウトドアを楽しめる庭に整備しました。
 建物は戦後に改修された繊細な数寄屋建物で、何回かの改修をされておられる為、保存状態は比較的良好でした。
外観は、20年程前増築された2階部分を今回撤去しましたが、他は新しい建具の設置を除いて、元の姿を残しています。         改修前の内部は、南に広縁に面して和室が3室並び、その奥に中廊下があり、中廊下に面して厨房と個室が並んでいる、典型的な日本家屋の間取りでしたが、 今回の改修で一番手前の美しい飾り障子のある客間と広縁の手のこんだ丸竿縁天井を残し、他は若い御家族の現在生活に合せ、全面改修を行いました。
建主の御希望は、昔の面影を残しながら快適に現在生活ができるように、又家のどこも明るい家にしてほしい、ということでした。 そこで南と北を二分していた暗い中廊下をなくし、リビング、ダイニング、キッチンをワンルームにして、建物中央に配置し、南と北を通じさせました。
南は木建具で大きな開口部を取り、さんさんと太陽を取り入れ、現代風に整備された庭との繋がりを重視しました。と同時に北側のダイニングキッチンまで光が届くよう、壁と天井の一部を白の左官壁にし、光を拡散させています。
耐震性を高める為、石場立ての根石補強及び耐震壁を内外必要箇所に設置しています。

構造 木造平屋建て築約100年
完成年 2011年
各階面積 1階 130.35m2
延床面積 120m2
保存・リノベーション系

土間のある家-築80年の民家再生-

東京都世田谷区

都内の閑静な住宅街に、代々大切に受継いでこられたお住まいがある。今回は若いご家族(夫婦と子供2人)が築80年の主屋に住われる為、大規模な民家再生が行われる事となった。

建主のご希望は、・80年続いてきた民家の良さを活かしながら、現代の生活に合わせて改修をする。・建物全体の耐震性を高める。・南の3つの主要な座敷は昔の姿を残し、北側を中心に新しい生活空間にする。・土足で行き来し、そのままくつろげる土間と薪ストーブがほしい。

日本の柔らかさとねばりのある伝統構法を現代に活かした民家再生工事を行う事とし、長ほぞ込み栓を基本に現場にて手刻み加工のできる大工さんのいる施工業者を探す事に苦労する事となった。
苦労の結果、社員として優れた大工職人を多く抱える渡辺富工務店と巡り会った。菊池棟梁とその弟子達の技術無しでは今回の工事の見事な完成は実現できなかった。
また瓦屋根の工事は、その技術と丁寧さに定評があり何回かお願いした事のある渡辺瓦店が担当し、古い瓦を再利用しながらも1枚1枚ビス止めをした耐震施工が施され、再び美しい入母屋の屋根が甦った。

無垢の材木を造作、天井、床、家具に使い、外は漆喰塗り、内部はデユッセル塗りの壁、緩やかにカーブした階段に黒皮仕上げのスチールの手摺、大谷石の土間、古い石を再利用して作った趣のある通路や庭など、随所に職人さん達の優れた技術が光る現場となり、毎回楽しみな現場通いとなった。

構造 木造二階建
完成年 2014年
各階面積 1階 185m2 / 2階 64m2
延床面積 249m2
建築家とあうには